自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

ジョセササイズ

 

三島町辞典>より引用

ジョセササイズ:「除雪」+「エクササイズ」の造語。
        冬季豪雪地域での生活において習慣となる、全身有酸素運動

 

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雪が、止まらない。

今朝ももっさもっさもっさもっさ降り続いております。

先日の寒波では、一晩で50㎝~1mとか積もりました。

どこもかしこも、もっこりまるまるした真っ白な雪に包まれてます。

ちょっとずつ、徐々に徐々に白銀の世界に移ろいで行くのかと思いきや、

朝起きたら一晩で別世界。

 

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いつものように6時くらいに起きると、まだ真っ暗なのになんだか外が賑やかだぞ。

暗闇と深々と降り積もる雪の中、ご近所さん達はすでに雪かきに取り組んでいました。

 

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すごーーーーい!!

キレイ・・・

 

 

なんて、悠長なことを言ってたら怒られちゃいます。

ついに雪の時期に突入しました。

これから4月下旬まで、深い深い深----い雪の中での生活がスタートします。

 

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浅岐は、三島町の中でも2番目に雪が深い地域です。(一番は間方)

冬場はみんな一日中除雪し続けているようなこともあるそうです。

え???

そう、ここら辺は、雪がない時期に田んぼや畑、山の収穫等をして、

雪が積もる頃には雪かきが主なやることです。(勤め人除く)

山間での深い雪のために外に出ることが難しくなる冬場に、

家に籠って囲炉裏で円座になって、家族内で農作業に必要となる

編み組細工に取り組むという地域なのです。

そのため、雪の深さと比例して古くからの編み組細工の技、文化、匠が

たくさんいるのが間方・浅岐なのであります。

 

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先述した通り、一晩でどかっと降り積もる地域なので、

毎日の除雪は欠かせません。義務。

ここら辺では、除雪のことを「雪かたし」と言います。

ここ数日の調査によると、ご近所さんは真っ暗な4時半くらいから

雪かたしを始動します。

 

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各家庭に電動の除雪機があります。これで家の周りをやるだけでも大変。

しかもひとり暮らしの高齢者も多いので、隣人同士で助け合って取り組みます。

暗いうちからあっちでもこっちでも電気を灯して除雪作業。

アカデミー宅は、玄関から公道まで30mくらいあります。

家に出入りするために、この道を自力で付けなければなりません。

道を共有するお隣さんのお父さんが除雪機である程度やってくれるのですが、

そこは共有なので私たちも参戦します。

 

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主な武器は、スノーダンプとスコップ。

スノーダンプは雪の塊を下から掬い上げて、そのまま運べるそりみたいなもの。

スコップは雪用で、軽くて穴が開いています。

こればかりは人力で、わっせわっせ掘っては運んでいくしかありません。

雪を捨てるのは、浅岐集落を流れる大谷川。

ちゃんとフェンスを外して、雪捨てスペースを作っておきます。

コケる、落ちる、転ぶが得意な私は、誤って川に落ちないようにしよう。

大変なのは川がない集落で、雪を捨てるところがないため、ものすごい量の

雪が積み上がるそうです。(未確認)

 

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公道については、町委託の除雪車(通称ブル)がやってくれます。

大雪初日は、お隣間方を朝3時に出てきて、浅岐を通過したのが6時くらい。

通常車だと10分4㎞を、雪を押しながら走ると3時間!!

この大きなシャベルで道に積もった雪を両端にどけながら進んできます。

これが作動してくれないと、乗用車を運転することもできなくなってしまう

くらいの雪が一晩で積もるのです。(出動基準は積雪15㎝以上)

もちろん、両側に寄せられた雪で壁ができています。

最盛期には2mとか3mとかなるそうです。

 行き場がなくなった雪は、巨大なトラックに乗せて、

三島町中心を流れる只見川に捨てるそうです。

今年の2月頃最盛期は止めどなく、止めどなくこのトラックが往来していました。

 

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そして日中晴れると、びっくり飛び上がっちゃうくらいの地響きで

屋根に積もった雪が落ちてきます。

はじめは本当に体が宙に浮いたかと思うくらい驚いて飛び上がりました(笑)

この世の終わりかと思うくらいの音がしますww

そのため、屋根の下は雪の塊が落ちてくるので要注意。

もっと気温が下がると、氷柱も成長して凶器となって落ちてくるそうです。

毎年雪かたし中に落雪に埋もれてお亡くなりになっている方のニュースを

目にしますが、これよく理解できました。

たぶん一瞬で埋もれて、雪から出られなくなる。怖いわぁ。。

雪の重みで倒木して道路が寸断されたり、雪の重みで停電することも

毎年あるみたい。

大雪極寒のこの地で停電しても、みんな1週間くらい普通に生活できるらしい。

あまり経験したくないけど、そのノウハウ見たいかも(笑)

自家発電機と反射板ストーブは必需品。

薪ストーブや、今でもお風呂薪で沸かす家もあります。

 


家の周りを守る雪囲い色々。

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雪に囲まれたこれからの三島での、浅岐での暮らしは、

またたくさんの学びと感動と発見が溢れてそうだぞ♪

何が起きるか、ドキドキワクワク!!

 

 

 

 

 

小島で、トムソーヤ

 


離れ小島を開拓しよう!!

 

これ、なんだか、ウキウキワクワクしませんか?

 

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三島町早戸集落脇を流れる只見川の途中に、夢が詰まった小島があります。

この島で、何か楽しいことを企もうではないか♪

と、会津若松市喜多方市三島町が協同で開催しております會津熱中塾

番外編として、三島町にて企画が持ち上がりました。

なんだか楽しそう!

編み組以外にも、会津の面白いヒト・モノ・コトと出逢いたいと思い、

企画に飛び込んでみました。

 

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会津の写真家星賢孝さんの船頭により、和舟で小島に上陸。

天気が良い分寒さも厳しいこの日、やんちゃな大人が6人ほど

目をキラキラさせて、単なる隆起地かと思われる小さな島で

はしゃいでおりました。

 

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上陸は絶対舟だよね!

テント張ってBBQとかしたいよね!

青空ワークショップの会場にしたら気持ちいいかも!

ツリーハウスを造っていくのはどうかな!

釣り上げた魚をその場で焼いて食べたい!

対岸からたらいとロープで渡し舟を付けたらどうかな!

島滞在者が毎回島の名前を決めた旗を立てよう!

島貸し切りパーティーやライブ!

 

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集まった有志で企画提案のブレストをしました。

妄想の世界から生まれるウキウキが溢れ出て、企画時点でたまらなく楽しい(笑)

 

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とりあえず面倒くさいことは置いといて、やりたい!楽しそう!の

夢や理想を出し切ったら、現状に戻って、どうしたら実現できるかを

ひとつひとつ潰していく。

 

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これができる、これ持ってる、これ挑戦する、、、

ひとりひとりの力や興味を生かして、それぞれが自発的に関りを持つ

コミュニティが生まれれば、きっとみんなが無理なく楽しく夢を

実現できるのではないかなぁ。

大切なのは、義務ではなくて自主的な興味と意欲。

自分の心が躍り出し、身体が動き出すような何かと出逢えたら、

それって最高にハッピーだし、きっと何かすごい感動や発見の

きっかけになると思うのです。

 

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時間が…

お金が…

規制が…

家族が…


大人になると色々な柵に捉われ、いつの間にか、胸をときめかすような

夢を忘れていることがあります。

子供の頃からたくさんの経験を重ね、技術も知識も友人もお金も

手に入れた今こそ、昔描いていたようなちょっと夢みたいなことを、

むしろ実現できるかもしれない。

そんなウキウキワクワク童心を刺激するような、夢に溢れた小島を舞台に、

一緒に自由な発想で遊びませんか?

 

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鉄道ファンやインバウンドから注目される只見線

小島のある早戸駅から会津宮下駅まで、只見川沿いの景観は絶景です。

今回私も初めて川上からの景観を知りましたが、なんとも贅沢な、

他では絶対見れない雄大な景色にため息が出てしまいました。

小さなちいさな島だからこそ、島を独占してひとときの城を築く。

誰にも邪魔されない、絶景を独占して過ごす時間。

 

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この島で何ができるか?

どんな夢を叶えるか?

 

ワクワクを実現できて、関わる全ての人が楽しくて、三島町にも奥会津にも

新しいムーブメントが起きるようなプロジェクトになればいいなぁ。

 

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三島町でまたひとつ面白いことが始まりそうな予感♪

一緒にワクワクを企みたい方、ぜひご連絡ください~!

 

 

 

 

 

刃物を研ぐ

 

 

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先日のそば笊に続き、米研ぎ笊、四ツ目笊を作りました。

うーーーん、私の笊はなんだかどうしても、柔らかい丸みが足りない気がする…

尖った自分がいるのは自覚しているけど、こうして作品で目の当たりにするのも

どうも、つらい(笑)

焦らず急かさず、緩やかに蛇行していく人間を目指したいものですな。

 

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素敵な笊は良い材料作りから。

良い材料作りのためには、よく切れる切り出し(片刃の小刀)の存在は欠かせません。

 

わたくし刃物が好きなのです。

いけばなの鋏にしろ、手芸や和紙の鋏も、アクセサリーのペンチやニッパーも、

ものづくりをしていると、工具となる刃物はパートナー。

よく切れる、手になじんだ使い易い工具の存在は、

ものづくりの幅を大きく広げてくれます。

 

満足できる作品が作れるようになるためには納得できる材料を削れるように

なることが必要で、そのための切り出しの研ぎ方を教えていただきました。

なんとなく包丁とか刃物をヤスリで研いでたり、

専門の方にお願いをしておりましたが、初めて正式に刃物の研ぎ方を学びました。

 

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先生は、生活工芸館で木工指導員をされている楽器作家さんです。

会津桐でギターとかウクレレとか作ってるのですよ~。なんと素敵な^^

木工や大工さんは刃物が商売道具なので、みなさん日常作業です。

しかし、何年も木工に携わっている方でも、どうやら研ぎの世界は

かなり奥が深いようです。

 

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基本は刃がある方を砥石に当てて、刃が平面になるように削っていくのですが、

微妙な力加減によって刃の表面が丸まってしまうのです。

これ↑は私のあまり良くない例で、丸まっているところだけが

光ってしまっています。

押すときも引くときも並行に均一に刃を当てる。これがなかなか難しい。

平らな心で、刃先に全神経を集中させる。

なんだか硯で墨をすっているいるみたいな・・・

 

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終わりが、ない。

こだわる人だと、自分が理想とする作品を作るために、

数ミクロンの調整を自分の指の感覚でするらしいです。なんてこったい。

切れるようにするだけならば、砥石に何度か当てれば、刃こぼれはなくなります。

しかし、どこまで研ぐかの終わりは、本人が決める。

もうこれでいいと思ったら終わりにしていい。

 

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なかなか納得できる頃合いで終わらすことって、難しいです。

あとちょっと何とかしたいんだよな、もう少しかな?と思って手を加えると、

行き過ぎてしまったり、やる前より崩れてしまったり、

でもやらないとここで終わりにはできないという後悔が残ったり。。

 

決断?区切り?諦め?

終わりを自分で決めることって、勇気がいることです。

潔い勇気を持てるように、精進していきたいものです。

 

さて、なんとかかんとか3時間ほど頑張って研いだ切り出し。

やる前と比べると断然キレッキレです♪

ますます材料作りがんばるぞーーー。

 

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砥石で石を削って石器を作ってみました。紙とか草とかは、切れます!

 

 

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ちなみに、工人さんの中には皮の厚い足のかかと部分に

刃を当てて皮を削る方もいます。(多くは厚めのあて布で切ります)

昔はこうしていたらしいですが、なんとも危ない気が。。。

 

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足の指を巧みに使いこなして材料を削る工人さんも。

様々な高尚な技に触れられ、とっても勉強になります。

(けど、できないし、やらなくても何とかなる。笑)

 

 

場を整え、道具を整え、心を整える。

ものづくりは成長の連続です。

 

 

 

 

 

 

 

蕎麦打ち@森の校舎カタクリ


三島町内には、なぜかそばを打てる人がたくさんいます。

一家に一セットはそば打ちグッズが揃っているのではないかと思うほど、

そばを日常的に自分で打って楽しんでいる人が多いです。

そんな三島に住んでいるならば、そばを打てずにはいられません。

 

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第2・4土日に、からんころん茶屋にてそばを提供している

宮下蕎麦と豆腐の会の代表に、蕎麦打ち指導をいただきました。

まぁなんとも、蕎麦への溢れる情熱と、程よい適当さがナイスです。

 

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もちろん十割でなければそばではない。

初心者でもまとまりやすいように、石臼で甘皮を多めに引いた

そば粉500gに、お湯125㏄水125㏄を入れて混ぜていきます。

キメが細かくなるよう、陶芸で鍛えた菊練りでがんばります。

角だしをしながら、均一な厚さで四角くなるように延べ棒で広げ、

十分に薄く伸ばせたら折って包丁で均一な太さに切っていきます。

まぁ、均一な厚さになんて切れないのですがね(笑)

 

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きしめんかと思うほどぶっとくて、ぶちぶち切れる美味しいそばが

出来上がりました。

うむむむ、程よい捏ねも、均一な厚さも、リズミカルな包丁も、

なんだか精神統一が必要な繊細さを感じました。

コシと香りが蕎麦の魅力な分、麺にはごまかしのきなそうで、

不均等なムラムラが未熟な自分を表すようで、なんだかちょっと恥ずかしい

お蕎麦の完成です(笑)

 

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出来上がったお蕎麦は、日ごろお世話になっている講師のみなさま、

浅岐地区のお世話になっている方や三島町議員さん、役場関係の方などに

お集まりいただいてご賞味いただきました。

お酒も入ったおかげか、美味しかったとのお声も。ありがとうございます!

突然のリクエストにも関わらず、伝統工芸士五十嵐光栄さんが

そば口上をご披露くださいました。

あんなに長いストーリーよく覚えているなぁ。

先日の大谷ともちょっと違う、滝谷(地区)流のそば口上。

 

 

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蕎麦打ちの会場ともなったのが、先日ちょっと紹介した森の校舎カタクリです。

ここのお料理が本当に美味しくて、何よりここを運営されている

カタクリの会のみなさまのお人柄が素晴らしすぎるので、

もう少し紹介させてください。

 

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閉校した小学校を、再活用した宿泊施設です。

学校の事務、掃除、予約、清算などをまとめる番頭と、

6人の頼もしきお母さま方が運営を担っています。

スタッフの平均年齢は75歳。

 

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1年間で最もお客さんが多い6月の工人祭りの夜、お手伝いをさせていただきました。

開催前日の金曜夜から土曜日曜と、150人くらいの宿泊のお客様がいます。

4時くらいには朝食の準備に取り掛かり、夕食の片付けが終了するのは23時、

2時くらいまで朝食を仕込み、束の間の休息の対応が2.5日続くのです。

 

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高齢84歳のお母さんが、約3日間ほぼ寝ないで揚げ物を作り続ける。

ホラーなのではないか?(笑)

 

 

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そうなのです。

みなさま恐るべし持久力なのです。

そして、乱れない心の余裕。ココ!!

疲れると、笑顔がなくなったり、無口になったり、

人に冷たくなったり厳しくなったりしちゃうことあります。(反省)

しかし、何なのでしょう、この穏やかさは。

質問には常に笑顔で、丁寧に指示をくれ、

何かやるごとに「ありがとう。本当に助かる。」の感謝のお言葉。

 

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一年で一番カタクリが忙しい、工人まつりの週末。

ありえないくらいの仕事量ですが、お母さんたちは

宿泊者の方々が笑顔で食事を食べて喜んでくれる姿が何よりうれしいと言います。

そして、カタクリの空気や食卓には、その気持ちが溢れています。

それに心を掴まれた方は、必ず「ただいま」とまたカタクリを訪れることになります。

お母さんたちが作る、三島町の旬の食材を生かした郷土料理と、

温かくて心が緩むおもてなし。

 

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どんな状況でも、笑顔と感謝と元気に溢れた、

カタクリのみなさまを心から尊敬し、大好きです。

三島町に来た時には、こちらへの宿泊を全力でおススメします!!

 

 

 

 

しめ縄作り

師走です。

若葉がキラキラした頃に三島町で始まった生活も

あっという間に7か月が過ぎ、新しい年を迎える時期が近づいているのですね。

ということで、お正月に向けたしめ縄作りに参加してきました。

 

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しめ縄の素材って一般的には稲藁が多いようです。

神事では神聖だとされた精麻(大麻草の繊維)が使われていたりしました。

しめ縄はご当地色が強そうですが、ここ会津の地ではヤマスゲで作ります。

ずっと、お正月に飾るのにどうしてあんなに青々しているのだろ~?と

不思議に思っていたのですが、ヒロロ細工の素材とするミヤマカンスゲと

同種のヤマスゲを、それこそヒロロと同じ時期(9月)に収穫し、

天日干しすることで、青々としたきれいな緑色の状態で乾燥ができるのです。

 

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このヤマスゲ、実は7月に作った笹巻きを作ったときに使用していたのです。

(写真一番奥の束)

もち米を笹で包んで、三角に巻くときに使用した紐代わりのものがヤマスゲです。

長さが1.5~2mくらいあり、緑の発色もきれいでハリと艶があります。

 

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まずは、しめ縄の真ん中に膨らみを出すためのあんこを作ります。

乾燥したヤマスゲを霧吹きで湿らせたものを、タコ糸で両先細りにまとめていきます。

 

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ひと掴み強のヤマスゲの根元を束ね、3つの束に分けます。

2本を手前に縒りながら「左綯い」で編んでいきます。この左綯いがポイント!

いつも取り組んでいるヒロロ細工の綯わないは右綯いです。

古来から左は神聖で右は日常とされてきたことがあり、

お正月のしめ縄は特別で、左綯いをして、飾る時も神様から見て

左側に根元を向けて飾る(人から見たら右側に根元)ものだそうです。へ~。

 

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真ん中の一番膨らんでいくところに、うまくあんこを包み込み編み、

3本目を始めの2本に絡げていきます。

 

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完成したしめ縄に、今度はカワスゲという、ヤマスゲそっくりだけど

もうちょっとシャリシャリした真っすぐの素材を3つ垂れ下げます。

両端に紙垂れを、真ん中には昆布と稲穂を飾ります。

お~一気に神聖感が増します。

 

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わ~なんだか強そう♪

1mくらいの立派なしめ縄が完成しました。

なるべく左右対象にできると素敵なのですが、根と頭でスゲの素材性質も

変わるので、バランスよく仕上げるのが難しいです。


年神様の依り代として、ステキな年が迎えられそうです。

 

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おまけに輪飾りも作らせていただきました。

これは同じヤマスゲを縄綯いしていく途中、七五三になるようにスゲ根を

出していき、水まわりや火のまわりに飾るものだそうです。

これ、言われないと、作ってみないと、このピンピンはみ出たのが

七五三になっているなんて知りませんでした(笑)

飾る花も松竹梅だったり橙やゆずり葉だったり、色々なところで

縁起を担いでいるのですね~。

 

 

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先日別のところで、稲穂を使った鶴と亀の作り方も教えていただきました。

わさわさふさふさと垂れ下がる稲穂がなんとも贅沢で豊かだ♪

縄綯いや編み組の技を知ると、色々なものに応用ができそうです。

だって、元は縄綯いから、草履だって米俵だって筵だって傘だって合羽だって

生活に必要なものの多くを縄から作ってたんだもんね。

昔の道具から、どんなものにも展開ができそうな予感がムクムクします。

 

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しめ縄に鶴亀に、めでたいものに囲まれて、なんだか素敵な年を迎えられそうです。

教えていただきました工人さん、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

ものづくりへの誘い

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三島町では雪が降り始めました。

朝起きたら外はうっすら白化粧。

いよいよ三島町本番、ものづくり本番の豪雪期の足音を感じて

ワクワクが高まります♪

 


何かのご縁でこのブログをご訪問くださった方へ、

編み組細工の聖地三島町で、たくさんの工人さんと交流しながら

ご一緒にものづくりをしませんかのご案内です。

 

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アカデミーの活動拠点になっている三島町生活工芸館では、

雪が深くなる1月2月毎週土日に冬のものづくり教室が開催されます。

(詳細記録がまだ通知されていなかったので、後日リンクします。)

 

講師の先生は、もちろん伝統工芸士中心です。

伝統工芸の職人さんから、直接一流の技を教えていただけるのです!

内容はヒロロ細工、マタタビ細工、山ぶどう細工(山ぶどうのみ受講制限あり)。

それ以外にも、特別教室として染色があったり、陶芸、木工、

織りなど、様々なものづくりを勉強できます。

 

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豪雪による農閑期、自然環境の影響で家から出にくくなると、

活動範囲や人との交流も限られてきます。

そういった背景から、各家庭で取り組んでいた編み組細工を、

みんなで集まって楽しくやりましょうという目的で始まったのが

ものづくり教室。

 

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今までは各週土曜にヒロロ細工の教室があり、私たちアカデミー生も

一緒に参加させていただいていました。

お弁当持参で9時くらい~16時くらいなのですが、なんとまぁ、

ここに集まる人がまたすごい人ばかりです。

編み組経験が豊富な人もいれば、異なる分野のものづくり達人のような人もおり、

ものづくりに関するあらゆる情報がバンバン行き交い、手仕事に興味のある人に

とってはものすごく刺激的で満たされる場です。

 

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老若男女が交差した教室では、笑いが絶えません。

おしゃべりが忙しくて、なかなかヒロロ細工が進まない方もいます(笑)

10時と14時にはお茶休憩もあり、各地から持ち寄ったお菓子の交換、

お昼にはご自分で作った自慢のお野菜、お料理の交換があり、

一日中美味しいものをつまみながらの、至極幸せなものづくりタイムです。

年齢も立場も才能も技術も関係なく、お互いに刺激をいただきながら

大好きなものづくりをワイワイと楽しむ。

最高に幸せに溢れた時間だと思います♪

 

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伝統工藝に興味がある、自然素材でのものづくりが好き、

笊や籠を手作りしたい、三島町の人とおしゃべりしてみたい、

職人の技を勉強したい、ものづくりのスピリットを感じたい、

豪雪地帯に行ってみたい、、、

おひとりでも、未経験でも、不器用でも、さすけねくて温かい

会津の、三島町の工人さんたちが本当に、本当に優しく迎えてくれますので、

ぜひ気軽に遊びに来てください!!

 

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三島町会津に限らず、遠方から土日宿泊で通われる方もいます。

遠くから宿泊で三島町に来られる方に、お宿と温泉のご紹介です。

 

 

森の校舎カタクリ

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廃校になった学校を利用した宿泊施設です。

ここは何と言っても、お母さんたちの懐かしくて心地よいおもてなしと、

三島町の食材を活かした手作りの郷土料理!!これ、本当に食べてほしい!

「ただいまーーー」ってまた帰って来たくなる、泊まればわかる、

この上ない愛が溢れています。大好き。

 

 

ゲストハウス ソコカシコ

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2017年6月にオープンしたばかりの、古民家を改装したゲストハウス。

実は最近、少しこちらのお手伝いをしていたりします。

ぬくぬくとした、柔らかくてまろやかな空気が流れています。

私はここの、場所に癒されます。

店長の創作ご飯もおいしいのでおススメです。

 


早戸温泉つるの湯

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開放的な露天風呂からは只見川が見下ろせます。

トロっとした柔らかいお湯に浸かりながら、雪がちらつく川面をぼーっと

眺める時間は至福。

宿泊施設の湯治棟は春まで改装中ですが、

温泉入ってお隣のつるのIORIカフェなどでポヤポヤするのがおススメです。

 


他にもいくつかしお宿と温泉があるので、こちらをご参照ください。

会津宮下駅前の観光センターからんころんで、色々な紹介をいただけます。

ふと、ふらりとからんころんに立ち寄ると、三島町の面白い人と出逢えます。

 

 


「好きなこと」を誰かと共有することで、全く知らなかった世界が開けたり、

自分にはなかった着想が閃いたり、楽しい嬉しいが倍に倍に膨らんだり。

癒されて、温められて、省みされて、諭されて、学ばされて・・・

ものづくり教室に、2018年の新しい楽しみを見つけにきてください♪

 

 

 

 

伝統文化への潜在意識

 

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デザイン講座に続き、会津大学短期大学の森文雄教授による

マーケティング講座を受講させていただきました。

三島町の編み組細工と伝統工芸品を取り巻く現状を踏まえた

マーケティングの基礎内容で、今後の編み組細工の方向性を

検討するのに大変勉強になりました。

 

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理論って大好き。

すごく簡潔でわかりやすくって、安心する。

と、動物占いは夢見るコアラ、現実的理想主義なわたくしは、

左脳でっかちで今まで生きてきたのですが、

左脳に引っ張られ過ぎている自分に不均一な偏りを感じたこともあり、

もっと右脳を活性化してバランスのとれた自分への成長を望んで、

アカデミー参加に至ったという背景があるのです。はい。

 


実は大学時代、商学部マーケティングとかを勉強していたりしました。

体系だった理論については、(かなり怪しいですが)わずかながらに

知識があるつもりです。(仮)

ビジネスや仕事において、その重要性を強く感じると同時に、

なんとなく、それ以上?以外?のところに、自分が求めている

真相があるような気がして、リアルな感覚から判断できるような感性を、

現在の暮らしや体験から得られているのではないかという、

そんな気がしています。(全然確かなものではないけれど・・・)

 

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ということで、講義からちょっと(かなり?)脱線しますが、

編み組細工から広がって、もう少し大きな「日本の伝統文化」について、

私が勝手に思いを巡らしているあれこれを呟いてみようと思います。

 


近年「日本の伝統文化」が再評価されているが、なぜなのだろう?

 

 

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敗戦で多くを失った日本にとって、政治経済が成熟し、産業的に発展を遂げる

欧米の姿はまさに豊かさや幸せの象徴で、そこを目指してがむしゃらに

成長をしてきた結果、現在の日本があります。

一方で、欧米礼賛の成長過程では、日本特有の文化や伝統、「日本らしさ」が

おざなりになってきてしまっていたのではないだろうか。

 

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目標としてた「世界」(のようなもの)に到達した日本で見えてきたものは、

グローバルスタンダードというのっぺりとした「没個性」的なものだった

のかもしれない。

そして、行き過ぎたグローバルへの反動が、アンチテーゼとして

近年の伝統文化への再評価や関心に至っているのではないかと感じています。

 

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また、情報化社会の拡大により、インターネットを介してあらゆる情報が

瞬時に収集できる一方で、情報への信頼性や、

膨大な情報の精査分析が途方なくなっているという面がある気がします。

最先端のテクノロジーはグローバルを舞台にものすごいスピードで進化を

遂げていて、その中で翻弄される現代人の姿があるように思います。

情報がダイレクトに入ってくる分、日進月歩の変化変化の忙しなく激しい波に

揉まれる中、長い時間を掛けて現代まで繋がる「伝統的な文化」に、

昔からの変わらない「何か」があり、そこに日本人としての

「安らぎ」のようなものを求めているのではないかと感じることがあるのです。

途方ない速度と量で移り変わるバーチャル世界にちょっと疲弊し、

リアルで実感できる経験との乖離に不安を感じているのではないだろうか。

 

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物質的、情報的な豊かさを手に入れた日本で、世界で、

次なる興味関心の対象として求めているのが、

「他にはない何か」なのだと思います。

 

駅前の風景、街中の景色、容姿の傾向、描く夢や将来像、趣味の分野・・・

豊かさが飽和状態になったおかげで、社会がフラット化している印象があります。

大抵の情報が誰でも簡単に手に入るからこそ、好奇心や感動を満たすには、

今までにはない、固有の「強烈な特徴」「独自性」に人は惹かれているように

なると思うのです。

横並びの、どこかで見たことあるような模倣や平均ではなく、

オリジナリティの際立った、アイデンティティの確立されたもの。

それは、これからの個人に対しても、企業に対しても、商品に対しても、

自治体に対しても、文化に対しても共通して言えることだと感じています。

 

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伝統文化が再評価されている背景には、日本が歴史の中で培ってきた

他国にはない独自の特徴への強い欲求があり、

それは、今後の社会に、ひとりひとりの生き方への欲求に繋がるのかもしれない。

 

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編み組細工を含む伝統工藝、伝統芸能、「道」の世界、伝統的な暮らし、、、

「日本らしさ」や「自分らしさ」が、未来を切り開いていくとしたら、

三島町の編み組細工には無限の可能性が内在しており、

かなり固有で強烈で情熱的な要素がゴロゴロしているような気がします。

 

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マーケティング理論から情報を収集し、状況を分析し、戦略を立てる。

それに沿って行動を実行し、状況を省みて、次なる行動をする。

PDCAを回して回して回す。


知識や理論を並べてみることはいくらでもできるけど、

結局は実行してみる以外には何の成果も反省も改善も生まれないのです。

これは、頭でっかちな私の大きな課題。

 

今回の講義とカオスな考察↑を踏まえて、

明日からもまっすぐに、ものづくりと向き合おう。。。