自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

蜜蝋作り

 

マタギ、わな猟、はちみつ、養蜂…とキーワードが並んできたので、

先日ご近所さんからいただいた蜂の巣から

蜜蝋を採取してみようと試みました。

作り方を調べると、あまり難しくない様子。

 

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はちみつを絞った後の巣と水を入れて火にかけます。

時間経過により、なんだかぐらぐら浮き立ってきます。

 

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この上に浮いている黄色いものが、どうやら蜜蝋のようです。

すごいよね~これ集めた蜜を原料に、ミツバチさんたちの体液を固めて

作るものなのですよっ。

 

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適当にぐつぐつしてきたので、火を止めて不純物をガーゼで濾してみます。

 

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絞りカスは、ハチの成虫やら幼虫、巣の外枠?のようなものが混ざっていました。

これはいらないからポイ。

 

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濾した直後のドロドロした液体。

蜜蝋は水より軽いので、火を止めてそのまま冷やしておくと

水面に固まるみたいです。

 

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一晩置いて、出来上がったのがこちら。

表面に黄色っぽい膜が張っています。

 

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なんか厚さ3㎜くらい?

わずかしか採れませんでした(笑)

 

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こちらは先日の猪俣昭夫さんワークショップで作った蜜蝋クリーム。

蜜蝋とグレープシードオイルを混ぜて溶かせて固めたものです。

 

 

ほんのちょっとの貴重な初蜜蝋。

天然もので新鮮だし、栄養素も抜群のはず。

さて、冬のものづくりに向けて、保湿クリームにしようかな♪

 

 

 

 

合格と御礼

 

わな猟、無事合格しました。

これでわたしも、、猟師かな。(仮)

 

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すでに受かった気でおり、

合格発表の確認などすっかり忘れていました(笑)

 

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そんな私に先立って、アカデミー家族のみんながちゃっちゃか

福島県HPに掲載された合格番号の確認をし始めてくれました。

みんなしっかりしてるわ~。

 

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そして、なんと、こんなにうれしいサプライズ!!!

裏にはいつも支えていただいているご近所さまからのメッセージまで。

 

食事当番も畑仕事も免除の特別待遇で缶詰勉強をさせていただき、

気づくと眠りの中にいたことが多かった気がするけど…

その背中をしっかり見守って、応援してくれていたのだ。

うれしいなぁ。。

 

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そうだよね、

まずは、掛けた罠に、自分が掛からぬよう、十分に気を付けたいと思います。

はい。

 


にわか勉強でやっつけ試験でしたが、こうして私の動向を気にかけて

いただけている方々がたくさんいること、とても、とても幸せです。

アカデミー家族と、いつもお世話になっているご近所のみなさまへ、

この場を借りて、改めて心からの感謝です。

 

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ユニークでラブリーなご近所さま。

誕生日のお祝いに、みんなでたこやきパーティーをしました!

 

 

 

 

 

 

昭和村からむしフェア

お隣の昭和村で開催されたからむしフェアに行ってきました。

もちろん、ものづくりを学ぶ研修として。

 

 

実はわたくし、生活工芸アカデミー以前には、

昭和村からむしの織姫参加を考えていたのです。

織姫の面接を受けに奥会津を訪れた際に、三島町とアカデミーの内容を

知ることになりました。

それまで編み組細工と言うものを知りませんでした(爆)

自然と暮らしに根付いたものづくりをしたいと考え、

対象としては染めや織りや絞りなどの布に惹かれるものがあります。

しかしご縁は不思議なもので、新事業という開拓魂がときめく機会に招かれ、

こうして生活工芸アカデミー生となりました。

 

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そんな昭和村に行ってきました。

ここは以前紹介したように、からむしという繊維の一大生産地です。

ちなみにからむしは別名「アオソ(青苧)」と言われ、

編み組細工で使用する「アカソ」の親せき(同種?)です。

なので三島町の編み組細工の中にも、たまにからむしを織り込んだ

デザインで作られている方もいます。

 

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からむし畑の見学ツアーに参加しましたが、

繊維素材として栽培しているからむしは、三島町の道端に生えている

からむしとは違いました。

真っすぐ2mほどに生えるからむしは、節割れも少なくて、

太くてピチピチしています。

 

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5月GWくらいの雪解けと共に伸び出した新芽を、一度焼き払い、

すべての芽の成長を合わせ、灰を鋤きこんで畑を丈夫にします。

害虫や害獣、暴風雨からからむしを守るために畑の周囲をカヤ囲いします。

大事に守られたからむしは、真っすぐ太く美しく成長するのです。

 

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根元20㎝位を残して刈り取ったからむしから、枝葉をすべてもぎ取ります。

刈り取った茎を二本に割って、繊維に沿って真っすぐ外皮を剥がしていきます。

ここまでの工程はアカソと一緒。

 

 

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大切なのは、雪解けの澄んだ清水だそうです。

昭和村の豊かな清水にからむしを浸けることで、繊維の色がより一層

白く、清らかに仕上がるようです。

 

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しかし、なんでこんな無傷で、均等な太さで、皮を剥ぐことができるのか。。

からむしのイキがよ過ぎるような、パキッとスルッとシュルんと剥けるのです。

なんでだ・・・?

アカソの材料作りに、このテクニック学びたいと思います。

昔から、ここまでが男性の仕事だったそうです。

 

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そして、この剥いだ外皮から、「苧引き」という、

一番外の緑の皮と、内側の白い皮に分けていく工程に入ります。

これは女性の仕事です。

 

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山ブドウと同じで、水上がりの良い、限られた時期しか繊維がきれいに

採れないため、からむし採取の時期になると、昭和村の女性は一日中、

ひたすら同じ体勢で苧引きをし続けるそうです。

 

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そうして採れた繊維の美しいこと。

 

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キラキラした、温かい真っ白。

 

 

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遠目に見ても、からむし素材はとっても涼しげ。

麻らしく、しゃりっとした生地がとても気持ちよさそう。

いつかはあんな着物が似合う女性になりたいなぁ。。

 

 

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ついでに、昭和村はカスミソウの一大生産地でもあります。へ~。。

からむしよりさらに高地に(標高200mくらい)、カスミソウ畑があります。

白くて小さなお花がとってもかわいい。

 

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いただいたカスミソウは、玄関で水面を意識した盛花にしてみました。

 

 

 

着るものも、食べものも、住むところも、

生きていくうえで必要になるものは、

すべて自然のからのいただきもので、作ってきたのだ。作れるのだ。

自然の中で暮らし始めたら、「生活」が一気に身近になってきた。

 怖いものなんて、できないことなんて、ないんじゃないかと感じるくらい、

毎日の暮らしっておもしろい!!

 

 

 

 

 

 

燧ケ岳登山

試験勉強をしていたようで、しっかり初夏のレジャーも満喫しています(笑)

東北いち高い山!2356m燧ケ岳に登ってきました♪

三島町登山会?のみなさまとご一緒。

 

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2015年夏の早池峰山、2016年夏の森吉山、秋田駒ケ岳に続き、

東北の山シリーズです。

会津盆地を囲む山脈は、なんだかとても伸びやかで雄大な印象。

アタックしたい山が沢山ありすぎて時間が足りない(笑)

 

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今回は檜枝岐の御池岳登山口から山頂をピークハントしました。

完全お任せで、タイムは記録がない。たしか登頂まで4時間弱くらい?

雨予報が出ておりましたが、時々パラつく感じで、

程よく曇った歩きやすい天候でした。

 

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はじめは結構急な岩場が続きます。

でも、このお山、しんどいっこれ以上続くとちょっと厳しい

と感じる頃に、ぽかっと開けた平坦の湿原地帯に出るのです。

 

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ワタスゲが満開。

 

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うっすら靄がかかった静寂の中、なんと幻想的なのでしょう。

 

チーム内に以前尾瀬ビジターセンターに勤めていた名案内人がいて、

あれは何?これは何?と質問する度に、

何でも解説していただけるという、とっても嬉しい楽しい道中。

 

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途中残雪もあり、ズルズル滑りながらも雪の感触と冷たい風が気持ちいい。

 

 

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高山植物が花盛りで、ベストシーズン!

9人の老若男女の大所帯移動は、あっちにこっちに、寄り道と休憩たっぷり。

先を急がず、土を岩を雪を木道を踏みしめる感覚を味わい、

足元や頭上にひっそり小さく咲く植物を観察しながら、

のんびり緩やかに登っていきます。

 

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歩くペースって、一番自然のペースなのかもと、

こちらでの生活を始めてから感じています。

車も、電車も、バスも、早ーーーく走ると、

短時間でたくさんの距離を移動できる。

その分風景も早ーーーく過ぎ去ってしまうから、

見落としているものもたくさんあるはず。

そして、走り続けることって、すっごい疲れます。

勢い良く走っていると、止まれなかったり、行き過ぎたりすることも。

 

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進むこと、昇ること、上がること、大きくなること、

上を目指して踏ん張って歩みを進める厳しさとしんどさと、

山頂に着いたときの達成感。

戻ること、降りること、下ること、小さくなること、

下に向かって慎重に歩みを進める怖さと心地よさと、

下界に着いたときの安心感と開放感。

どっちだって目指しているところがあって、

どっちだって得られるものがあるのです。

 

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現在の生活も、自然に翻弄されながら、やることだらけでとっても忙しい毎日。

ただ、どう言えばいいのだろう。

一歩一歩を自覚できているというか、ちょっとスピードを押さえて「歩く」

という手段を選んでみたら、いままで見えなかったたくさんの情景と

出逢えるようになった気がします。

 

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一生懸命がんばってがんばって走っていたつもりで、

止まることも怖くてできなかった毎日から、

勇気を出して寄り道をしてみたら、

すごく鮮やかな景色と出逢えたりもするんだね。

 

決めるルール

与えるロール

使うツール

選ぶルート

 

心地よいスピードで、心地よい環境で、心地よい生き方を選べる

自分でいられますように。

「歩く」ことで、生きている自分と触れ合った登山でした~!

(なんだこれ。大げさ~(笑))

 

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自然と獣と自分の関係

しばらく更新が途絶えておりましたが、

わな猟の資格試験に向けて勉強(仮)をしておりました。

新しいことを学ぶのは、本当に楽しい♪

たことない世界や知らなかった情報が入ってくると、

どんどん目の前の世界が豊かに、愉快になっていく!

 

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私の実家の後ろは動物公園です。

アライグマ、キツネ、タヌキ、ウサギ、リス…

どれも可愛らしい姿で檻の向うにいて、一緒に育ったお友達のような存在でした。

浅岐集落で生活を始めると、その動物たちがすぐ隣にいるのです。

朝起きたら、畑に植えたばかりの苗が全部食べられちゃっていたり、

ジャム作りに狙っていたたわわに実った桑の実の木がバッキッバキに

荒らされていたり。

 

全国的に鹿の増加、熊の被害の増加、外来生物による生態系の変化などが問題に

なっています。最近は会津若松の市街地での熊目撃情報が話題になりました。

一方、その駆除をする狩猟者の高齢化と減少も問題です。

 

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なぜ私が狩猟に興味を持ったのかというと、

被害に頭を悩ませている!獣を狩りたい!町に貢献を!

などという大層なものではないのです。スミマセン。。

ただ、この山深い東北の自然の暮らしの中で、

昔から残る文化としての「マタギ」や「狩猟」の文化を知り、

自然と獣と人間の関係性について、生命をいただくということについて、

その中で自分が生かされている事実について学びたかったのです。

ビビりだから、果たして自分で獣を捕れる勇気があるのか大変微妙ですが、

資格があることで、この三島町にいる、三島町の豊かな自然の中で鳥獣と

向き合ってこられた山の大先輩方々から、貴重なご意見や情報、体験談や哲学、

自然と人間のこれからの在り方について教えていただける機会となるのでは

ないかという期待があります。

まぁ、知識や経験はあるに越したことはないという元来の好奇心から、

その興味をこっちに来た頃つぶやいていたら、あれよこれよと

三島町猟友会の方々に誘われて受験することとなりました。

やりたいことはとりあえず口にしてみるものですね。

タイミングと勢いが、あるべき方向に進ませてくれるもののようです。

 

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受験までを簡単にご紹介しときます。

まず県内で開催されている講習会に出席します。

ここで分厚いテキストをいただくのですが、その中から試験に出題される

ポイントを大体教えていただけます。

あとから別教室で受講していた方に聞くところ、

担当する先生によって結構ムラがあるようです。

私は正直、先生の方言が強くて、何を説明しているのかわからない部分が

多々ありました(笑)。

県内全域から参加者がいるので、150人以上は受講していたような印象です。

法令、猟具、生態等を中心とした知識試験と、

わな道具の使い方と獣の判別の実技試験があります。

講習会で指示されたポイント部分を読み込んで、例題集をやっておけばほぼ大丈夫。

半分以上はすでに猟銃免許を持っている狩人?マタギ?風情の

屈強なおじさま方なので、わなが別資格が必要となること自体

違和感ある人が多い様子。

なんとなく、勢いと諦めと運を信じて、

体当たり受験をしているような方々がちらほら…(笑)

 

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東北中心の文化のひとつであり、自然との調和を保つために山を診る「マタギ」。

厳密には、熊捕りを生業としているマタギは現在ではいません。

猟友会の鉄砲撃ちとマタギは方法や精神性も異なりますが、

自分が狩猟に関心を持った視点と近い部分があるのかなぁと感じた出逢いが、

試験前にありました。

 

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お隣の金山町に住む、映画の主人公になったマタギの猪俣昭夫さん。

映画「春よこい」

マタギとして熊を捕る傍ら、日本ミツバチの養蜂に取り組まれています。

 

 

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「藪が大切なんだ。」

 

 

熊は様々な果実や木の実を食料として山を歩き回り、

日本ミツバチは様々な花を渡り飛んで花粉を交配させます。

熊のおかげ、ハチのおかげで植生が豊かになり、里山の生命が繋がれる。

里山には色々な草や木が生えているのが当たり前であり、

たくさんの草木が一緒に作り上げているのが自然のあるべき姿。

雑多な草が混在して生える藪のような、くまとハチが作る多様性に溢れた自然。

そんな自然の摂理に導かれ、山へと入り、獣と、虫と、植物との

共生の姿を求めておりました。

 

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高校生くらいの頃から、夢見ていたグローバルに活躍したいという

漠然としたイメージ。

もしかしたら、それはただ舞台を海外に向けていただけで、

本当に望んでいたのは、(自分自身が一番認めたり、受け入れることに苦労した?)

どんな個性も、どんな考えも、どんな生き方も、どんな幸せも、

どんな価値観も尊重できるものであり、多彩で、多重で、多層な、

多様性に富んだ豊かな社会に貢献できるような自分になりたかった

ということなのかもしれない。。

なんだかすごくでっかくてかっこよいようなこと言っちゃってますが、

熊やハチが自然環境の中でしている「日常」が招く「豊かさ」に、

自分の夢を重ねてみたり。

多様性がぐんぐん育っていけるような、たくさんの可能性やきっかけを生み出し、

伝えられる自分に、なりたいなぁ。

 

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そんなこんな出逢いを話していると、不思議と現れるのが三島町のご縁。

毎日お世話になっているバスの運転手さんも、くま撃ちで、

お庭に巣箱がありました。

 

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日本ミツバチが浅岐の山から集めてきた百花のはちみつ。

(レンゲ、トチ等単種のはちみつは西洋ミツバチの特徴で、

日本ミツバチはほぼ、どんな花の蜜でも集めたブレンドです。だから甘さが濃厚!)

少し前に咲き乱れていたあの花も、あの花も、あの花も…

く~~~っっっ!!なんて甘いシアワセ^^

 

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試験からの解放を祝ってアカデミー同期がホットケーキを作ってくれました♪

たっぷりのはちみつをかけて頬張りながら、千秋楽観戦。

 

連日続く大雨が明けたら、いよいよ夏本番~。

 


<関連図書紹介>

猟師の肉は腐らない 新潮社 小泉武夫

2011年以降ゆるい自給力向上活動をする中での出逢い。

狩猟に興味をもったきっかけの本です。

自然と暮らしとマタギの関係がとても面白い、刺激的な一冊でした。

 

 

 

 

 

 

 

何にもなくて、何でもある

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あついーーーー!!

夏が来た!

6月までストーブつけて震えてたのに、ちゃんと夏きた。

突然来た暑さと、異常発生(たぶんこれが自然な状態)している虫と、

雨のたびに恐ろしく侵略する雑草に負けそうな日々です。

今日も朝5時から雑草退治に励んでいました。

 

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リアルに、映画「リトル・フォレスト」やってます。

この映画ぜひ観てみてください!

里山暮らしのワクワクが詰まった、三島町での生活にあたり

私の予習映画でした。

 

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編み組細工の素材もだし、野菜やら山の幸やら、先週から突然夏が来た

会津は、山からの恵みに溢れています。

アカデミーカリキュラムがない日だって、そのいただきものに

翻弄されています(笑)

 

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せっかくこの地に来たので、ご近所のみなさまのご指導のもと、

会津の郷土料理にも挑戦しています。

いくつかご紹介します。

 


.・*〇. ワラビの塩漬け .・〇.*・

 

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浅岐と言えば、なんといっても豊富な山菜♪

 

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大量に採ったワラビは、深い雪に覆われる雪国で貴重な保存食になります。

 

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均等に切ったワラビを束ね、大量の塩を振って、上から重たい漬物石を

乗せて蔵に保存します。

 

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3日程経って様子を見ると、たっぷりの水分が上がってきており、

これからじっくり冬まで寝かせて塩漬けにします。

 

 

.・*〇. 笹餅 .・〇.*・

 

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笹の若くて柔らかい新芽を摘んで、その葉にもち米を詰めて蒸します。

 

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笹の薫りがほのかに移ったもち米に、黄な粉やあんこをつけていただきます。

 

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ちなみに笹を包む植物は、ヒロロ細工で使用するミヤマカンスゲよりもっと

長くて丈夫なスゲの一種を使用します。

天然素材は丈夫なのですね~。

 

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そういえば、東京で笹粽を作ろうと思って笹の葉探したけど、

見つからなかったなぁ。

浅岐では、田んぼの畦道にうざったくなるほど生い茂ってるんだよね。

 

 

.・*〇. 高田梅の甘漬け .・〇.*・

 

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会津の特産高田梅で、梅漬け(甘漬け)を作りました。

 

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爽やかなシソの香りと甘酸っぱいカリカリとした梅が

口の中でじわ~と広がり、気分爽快になる美味しい梅漬けです♪

 

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色々な人からこの梅漬けをいただきますが、それぞれ酸味も塩気も甘味も

違い、どれもオリジナリティのあるおいしさなのです。

 

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これは作り方を覚えて今後もリピート確実のお気に入り。

 

 

.・*〇. 甘酒 .・〇.*・

 

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ありがたいことに、お世話になっている三島町の各人から、

美味しい美味しいお米をたくさんいただきます。

三島町は、山を挟んで新潟県魚沼と気候的に近いため、

魚沼産コシヒカリとほぼ同等(それ以上かも)の美味しいお米が実ります。

朝夕の寒暖差が激しいのが、美味しい米の秘訣です。

 

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大量にいただいた玄米、白米を、金山町の渡部麹屋さんで麹にしていただきました。

麹だけでうれしくなる甘さの、夏の栄養ドリンク甘酒にしています。

アカデミー生内では牛乳割りがブームです。

 

桑の実も野イチゴもグミも、くまさんに食べられちゃう前に採りに行かねば!!

甘酸っぱいジャムを作ろう♪

嗚呼・・・忙しい初夏(?)の奥会津です。

山からの恵みに溢れた、ウキウキもぐもぐな毎日が幸せだ~。

 

 

 

 

 

山ぶどうのひとり言

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爺や 爺や

俺、学校なんか出てねぇから

俺、これからしゃべっから、字さ書いてくんつぇ

爺…まで まで 今、鉛筆と紙持ってくっから
  そんじゃ、字に書くから、しゃべってみろ。

 

俺は奥山で育った山ぶどうの木だ

年はなんぼになったかわかんねぇが

いつのまにか背はのびた

俺んどこさ遊びに来るのは木ネズミだ

登ったり下ったりして遊んで帰って行く

今年も白い栗の花がいっぺぇ咲いた

栗の木にからまりながらきれいな花を見ていたら

町から来た爺さまが俺を引っぱり下ろした

「おめぇ達、こんな山ん中にいねぇで、町さあいべ。

 町の人たちはおめぇ達の来るのを待ってんぞ」

爺さまは俺を町さ連れてきた

 

爺さまの仕事場にはでっけぇ籠がいっぺぇある。

いろいろな長さに皮を切って揃えると

中には、みじけぇのも出る

爺さまはそれをぶん投げねぇで

俺みてぇなちいせぇ籠を作る

爺さまのどこさ来るおがぁ達が

「めげぇな、めげぇな」と

俺を取り上げて撫でてくれる

あの山の中にいた俺が

なんだかきれぇな籠に生まれ変わって

町の人にめごがられるなんて思いもしなかった

爺さま ありがとうな

でも、俺んどこさ遊びに来てた木ネズミは

今も達者でいんだべかなぁ

 

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小さな小さな山ぶどうの籠の中に入っていた物語に惹かれ、

工人のおひとり、小柴芳夫さん(89歳)を訪ねてきました。

 

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かつては三島町の桐を使った木工から始まり、

山ぶどうのかごバッグを作られていました。

現在は材料採取に山に入るのが難しくなったこともあり、

限られたわずかな山ぶどうの材料を使って、小さな籠を作られています。

 

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「キレイなものではなくて、多少ズッコケたような、

“素朴な作品”を見抜ける感性を育てろ。」

皺がいっぱい入った武骨な手で、小さな籠を優しく撫でながら微笑む

芳夫さんに諭されました。

 

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たくさんの工人さんが山ぶどうの籠を競って作るようになる頃、

芳夫さんが気になっていたのは、端材を捨てたゴミ箱だったそうです。

現在では山ぶどうの素材が採れなくなっていますが、

かつて山に入ればどこでも山ぶどうが採れたころ、

籠を作るために丈夫でしなりの効く良い部分以外は

すべて捨てられてしまっていたそうです。

 

「なんだか声が聞こえる。寂しいような…可哀そうなような…」

 

芳夫さんには、山から降ろされて、なんの用もなさずに捨てられていく

山ぶどうの声が伝わってきたようで、その端材を使って作り始めたのが、

この小さな籠でした。

上記の山ぶどうのひとり言は、芳夫さんに届いた

山ぶどうからのメッセージです。

 

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深い山の中で育った野性味満天の素朴な山ぶどうが、

用をなさない短い端材ばかりで出来上がった小さな小さな籠が、

ひとつ、またひとつと、キレイなご婦人方に可愛がられて愛されて

旅立っていく。

 

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そんな様子を見るのが何より幸せなのだと微笑まれていた芳夫さんの

お姿から、あぁ、この小さな籠に惹かれる人は、きっと山ぶどうと芳夫さんの

愛を受け取った幸せ者なんだろうなぁと、羨ましくなってしまいました。

 

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ものづくりがよっぱになる(会津の方言で「飽きる」)と取り組む、

お家の周りの畑もご案内いただきました。

おひとりでやっているとは思えないような広大な畑で、

そんなに作ってどうするのくらいのお野菜を育てていました。

 

ものづくりも畑も同じ。

向き合っているものが何を語りかけているのかをきちんと感じ、

大切に大切に温めて育ててあげれば、きっとどこかで誰かに愛されるはず。

 

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今だけ、刹那的な価値を求めるのではなく、

前後に、周囲にきちんと目を向け、持続的な価値を生み出せるような、

そんな工人になりたいなぁと、芳夫さんから大切なことを訓えていただきました。