自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

三島町の紹介

福島県の西部、奥会津の町になります。

公共交通手段としては、会津若松駅からJR只見線で90分くらいのところです。

この只見線が、どうやら電車好きには人気みたいで、

町の中心部を流れる只見川を渡る景色を撮影しに、

たくさんの鉄道ファンや台湾からの旅行客がいます。

(台湾のSNSで注目されているそうです)

 

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HPにも「桐の里」とあるように、

会津桐の産地としていたる所に桐の木があります。

柔らかい陽射しの中、優しい新緑のグラデーションと満開の八重桜の

共演が見事です!この時期が一番好きっ^^

ちなみに、三島町日本で最も美しい村連合に加盟しています。

 

冬の雪深い三島町もとても幻想的で神秘的でしたが、

半年(12月~4月)を雪に覆われているからこその、

雪解け後に現れる生命の息吹は圧巻されます。

これだけは、実際にこの場でこそ、全身がバシバシ感じられるもので、

からだが、こころが、いのちが、踊り出すような衝撃です!

 

 

都会で生活をしていると、公園だったり、遊歩道だったり、緑道だったり、

花壇だったり、「自然」が上手にデザインされているのです。

キレイで、美しい、とてもうまく見せる、みたいな。

それが、周囲を山に囲まれた、集落があるところ以外はほぼ「自然」の

三島町では、ただそこに「ある」のです。

景観的に計算されたデザインではなく、産業として植林した桐と、杉と、

原生林として生き続ける広葉樹、その植生の中で育つ山野草

 

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いけばなでは、自然の中で咲いているだけで美しい華を、

作り手の人間性と技量で、その華の持つ美しさを更に惹きだし、

更に魅力的に活けることを追求しています。その世界感を深めてきたのです。

華道家としての活動をしていたりもします)


うーーーーん、わかってはいたけど、やはり「いけばな」って

都市文化っていうか、かつては貴族商人を中心とした高尚文化なんだなぁ、

と改めて感じました。

ただそこで生きている「自然」に対して、人間が、

すごく勝手に生み出した文化であり、エゴイスティック?だよねぇ…

とかとか、フィールドが変わると、今まで当然のものとして

向き合ていたことについても、異なる見方を持てるようになるのですね!

この感覚も踏まえて、私はいけばなで誰に、何を、

どうやって伝えていきたいのか、考えながら、違った、感じながら、

華に向き合っていこうと思いました。

 

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三島町の紹介からちょっと脱線しちゃいました。

町の概要的なことをお伝えすると、人口は約1600人強で、

18集落に分かれています。

私たちが生活しているのは、その中でも2番目に山間部にある

浅岐地区というところです。

山間になるほど冬場の雪が深くなり、外に出ることが難しくなるほど、

冬場は家に籠ってものづくりに向かう人が多くなります。

そのため、山間の集落ほどものづくりの歴史、人、環境、技術が深まる

傾向があるようです。

浅岐集落の更に奥にある間方地区が、三島町でも一番ものづくりの代表的な

偉人が集まっています。


高齢化率は約50%以上で、二人にひとりは65歳以上。

人口減少率(H22-27推移)13.4%で、福島県下No.1

原発避難地域を除く)だそうです。

すでに10年以上前から、中学卒業後、会津若松市内への高校進学と共に、

ほとんどの子供が町に戻ってこなくなっているそうです。


周囲を600m~1,000mの山に囲われ、町の面積の約86%が林野で、

耕地面積はわずか7%。

そのため、農作物は産業としてではなく、各家で1年間食べる分だけの

米と野菜を育てるといった自給型の山村です。


12月~4月まで、1年の半分くらいを最深2m弱くらいの積雪で覆われる

特別豪雪地帯のため、冬場の仕事はもっぱら朝昼晩と雪かたし(除雪)と、

家の中でのものづくりになります。

 

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会津の三度泣き、というものがあるそうです。

四方を山に囲まれ雪深く、よそ者に対する警戒心の強い会津では、

そのとっつきにくさに泣きます。(一泣き)

なかなか中に入れてくれないからこそ、受け入れていただいたときに見せる

会津の人々の心の温かさに泣きます。(二泣き)

そして、去る時になり、すっかり心を許し、厳しい環境の中で助け合いから

育まれた情の深さに心を打たれ、離れがたくて泣きます。(三泣き)

 

「ならぬことはなりません」の、頑なな会津気質。

「でもー…」と、自分の意見で反論したがり?の私には、一番あっていない

気質なのではないかと、母に諭されました(笑)

論理的でなきゃ、合理的に納得できなきゃ、そんなこと言われても。。ねぇ。

 

郷に入ったら郷に従え

 

むしろ、あらゆる方向に無限に広がる世界を、常識を取り込むことで、

頑なすぎる自分の蛸壺から脱出するために、

知りえなかった世界を楽しんでみたいと思います!


2月の一番雪が深いときに、2週間ほど滞在をしておりましたが、

厳しい気候の中、閉ざされた空間で、そのコミュニティで生きる人たちが

助け合って、協力し合って生き抜く日々。

そこには、肩書、性別、学歴、役職、年齢、能力すべてと向き合い、

好き嫌いとか合う合わないも含めて、ひとりひとりが貴重な存在であるという、

田舎あるあるのめんどくさい、わずらわしい関係の、

(現段階での)不思議と面白味があるように感じました。

 

まだまだこれから、たくさんの三島町の面白いところと出逢えると思うので、

その都度報告していこうと思います♪