自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

生活工芸アカデミー紹介

★☆ 生活工芸運動憲章 ★☆(昭和59年4月制定)

 

家族や隣人が車座を組んで
身近な素材を用い
祖父の代から伝わる技術を活かし
生活の用から生まれる
偽りのない本当のものを
みんなの生活のなかで使えるものを
生きる喜びの表現として
真心をこめてつくり
それを実生活のなかで活用し
自らの手で生活空間を構成する

 


この憲章が、まさに、私がものづくりに求める「価値」を網羅していたのです!

 

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ますますテクノロジーが進歩し、機械化、量産化が当たり前だからこそ、

人でしかできない、人だからこそ生み出せるものって何だろうと考えた結果、

「感動」や「愛」なのではないかと、至りました。

 

朝早く起きて、原価50円で作ったお弁当と、コンビニで500円で購入したお弁当、

後者の方が、社会での経済的価値への影響は大きいです。

それでも、誰かが、自分のことを思って作ってくれたお弁当は、

どんなに不格好でも、多少味が整っていなくても、

創り手の気持ちが一杯詰まった、どうしようもなくうれしい、

感動と愛の塊だと思います。

 

これは双方の顔が見えるから感じる愛かもしれませんが、

ひとつひとつ手作りするものはすべて、

その創り手さんが生きている人生の一時の時間を掛けた、

いのちの塊のようなものなのだと、感じます。

 

規格化されたようにはできないし、

画一的でも平均的でもないかもしれないけれど、

そのひとつひとつが表情で、その特徴こそが、創り手と使い手が交われる、

気持ちが繋がりあえる唯一の「価値」なのではないかと思っています。

 

どこかの誰かの、人生のひとときが自分だけの手の中にあると感じたときに、

自分の存在価値が認められたような、

そんな温かみを覚えるのは私だけでしょうか?

 

製造工程に想いを巡らすことでも、日本の誇る技術力の高さや、

たくさんの人たちの偉業との繋がりを感じることも、

すごく誇らしく頼もしく感じます。

同様に、ひとつの工藝が、自分の手元に来るまでの自然と歴史と生き方に

触れることで、人と人の、魂と魂の触れ合うような感動を

味わえるのではないかと、妄想しています。

 

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以前のブログにも書きましたが、個人的な自給力向上活動を掘り下げる中で、

自分の暮らしの中にあるものを、原料から自らの手で創り出すものづくりに

興味を持っていました。

 

その経験から、「もの」だけで完結しているはずがなく、

すべてが自然と暮らしとの繋がりの中で生まれたものであり、

その歴史が文化を創り、人間性を創ってきたのだということに至り、

ものづくりを通したその生き方の価値?魂の価値?について、

自分で体験して、守って伝えて育てていけるような人間になりたいと思いました。

 

すごく飛躍しますが、その「価値」に気づき、選択や判断をする人が増えたら、

もっと幸せで楽しい未来に繋がるのではないかと、

心の底で信じていたりするのです。

 

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三島町生活工芸アカデミーの概要はこちら

< 主な内容 >

① 農山村生活実践 農作業 山林作業 素材の収穫 郷土料理

② 生活工芸実践  編み組細工、木工、陶芸などの基礎的技術

③ 町民交流    町内企画、祭事、手伝いによるコミュニティ形成

 

この生活工芸アカデミーは、ものづくりの技術継承だけではなく、

実際に町の、集落の一員となって、暮らす中からものづくりに携わります。

耕して、交わり、植えて、育て、捕って、醸して、熟して、語り、

企てて、分けて、倣って、探して、助け合い…

 

長い歴史の中、生活の中で自然と生き続けてきたものづくりの技術を

その暮らし方や生き方から実践することで、三島町ならではの哲学や、

思想、魂のような、伝統的なものづくりに関するあらゆる発見があると

期待しています!


もちろん町としての大きな目的は、編み組細工に意欲のある若者に、

ものづくりを取り巻く暮らしから体験する機会を提供することで、

三島町で自活できる移住者を獲得することです。

 

仕事がなくて町を出ていく若者が多く、高齢化が進むこの町にて、

どうやってものづくりを継承し生計を立てていくかは、大きな理想でもあり、

ここに限らず地方の伝統産業の存続が危ぶまれているところでは、

共通した課題なのではないかと思います。

 

これは、地域おこし協力隊の制度にも似たような部分があるように思いますが、

移住者が町の制度に依存するでも、町が移住者に対して依存するでも、

全く効果のないことで、双方の協力と協働があってこそ形になっていくで

あろうあり方なんだと思います。

そのため、この生活工芸アカデミーの経験を通して、何を得たいか、

何を学びたいか、どんな暮らしやどんな自分でありたいかを整理した上で

1年間を過ごしていくことが、町も自分も成長できるし、

豊かになれるのかなぁと思ったりします。


なんちゃって、以前のブログにも綴ってますが、

「成長」とか「今後」のことに捉われず、やりたいことをやりたいだけする、

のが、今回の私の参加目的であったりします。

その中で、今までいたフィールドで凝り固まった自分から、

もう少し、緩やかで柔らかくて穏やかな自分になるための経験と

考察をしたいのです。

 

…人生の休憩かな、と思いきや、やっぱり野望はあるようで、

自分の足りないところ、磨きたいところを追求しての行動だなぁ。

そしたらこれも「成長」を求めて、だよねww

 

うん、なんだか、漠然との予感なんだけど、確実に、

より魅力的な自分になれると、ワクワクしているのです。

 

ちなみに、受講期間の1年は食費以外の生活面はすべて町が補助してくれます。

ものすごい予算を組んでの取り組みであることは、

プレッシャーを感じないわけありません。

 

でも、暮らしてみなきゃわからないし、

やってみなきゃ見えないことだらけなので、その結果として、

もっとここにいたいな、こんなことがしてみたいな、

こんな暮らし方が楽しいんだよね、となれば、それはうれしいことだ思うのです。

そんな町であることを期待しているし、

そんな感動がいっぱいの町だと信じています♪