自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

編み組細工の紹介

これからの生活工芸アカデミーで中心的に取り組む「編み組細工」が

どういったものなのかを、具体的に紹介しまーーす。

 

 

森林素材に恵まれた東北地方を中心に、岩手や秋田などでも取り組まれています。

(伝統工芸品の指定を受けているのは、三島町だけです!)

冬場に雪が積もる自然気候の植生から採取した天然素材を使用し、

かつての農具として作っていた籠、笊、袋等の制作技法を、

現代生活の中で使える素敵な雑貨として制作しています。

 

中でも奥会津の編み組細工の歴史は古く、縄文時代中期の歴史からも

出土しているそうです。

むかーし昔から、生活の中で当たり前に使われてきたものが、技術が、

現代でも生き残って、生活の中で活用されているなんて、

それだけでもワクワクしてしまいます!

 


◆ 山ぶどう細工 ◆

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頑丈で野趣あふれる山ぶどうの皮で、かつては山に入る際の道具入れや

収穫物入れとしての籠を制作してました。

最近は、日常生活の中で使用する籠バックやお財布が人気です。

素材の表情を活かして丁寧に編まれたカバンは、使っているほどに艶を増して

生き生きと輝く、子供、孫へと、まさに歴史をかけて「育てていく」

長く大切に人生を楽しめるものです。

近年は山の素材が乱獲されており、国内工人の手仕事の山ぶどう作品は

とても貴重となっています。

 

 

◆ マタタビ細工 ◆

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猫ちゃんが大好きなマタタビの蔓を割いた素材で、

米研ぎ笊やそば笊等の炊事用品となります。

マタタビって聞いたことはあるけど、実は多くの人がどんなものか

見たことないかもしれません。

山に生えているのは、茂った蔦です。それを4つ~5つに割くことで、

平べったい素材となったものを編み込んでいきます。

竹細工を見たことある方は、竹の素材よりもより柔軟な弾力があるため、

目を細かく詰めることができます。

しっかりと水が切れ、マタタビの素材自体が水を含んで膨張するため、

あげた後に水垂がしないところが使い易くておススメです。

豪雪地帯のため、雪の重みで竹が曲がってしまうこともあり、竹林が少ないため、

素材としてマタタビが主流となっています。

 

 

◆ ヒロロ細工 ◆

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スゲ科の植物を乾かしたものを縄綯いし、それを一目一目丁寧に編み込んで、

繊細な自然素材のグラデーションを活かしたポーチや筆箱、カバンとなっています。

ひとつひとつの素材はとても細くてか弱くありますが、

それを編み込んでいくことで、かつては「スカリ」という、

マタギが山に熊を撃ちに行くときに道具入れとしていたリュックや、

乾燥した素材は水はけがいいことから、農作業時の雨具として蓑として

使用をされていたのです。

モワダ、アカソ、カラムシなどと併せて、

色合いや編み方を組み合わせていくことで、

自然風化を楽しめるオリジナルの小物が作れます。