自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

大田植えと小昼(こびる)

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この時期はどこの集落でも田植えラッシュです。

会津の農シーズンは、猛スピードですごーく忙しい!

先日水路のお掃除をして水を引く準備をしたら、1週間で代掻き3回、

あっという間にどこもかしこも一斉に田植えがはじまりました。

 

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茨城県石岡市やさと農場で稲米部に所属していたこともあり、

田植えは何度かやったことがありました。

 

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雪解けの清水から直接水を引く、里山に抱かれた田んぼ。

6月にはホタルが乱舞するそうです。

 

ここでは全部優秀な機械が植えてくれるので、抜けたところや機械が

入れなかったところをちょこちょこっとフォローしていく程度のお手伝いでした。

 

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みんなでやればあっという間。

横一列に並んで、カエルと蝉の声を背景に、ゆるゆるおしゃべりをしながら

自分の手が届く範囲の苗列を進んでいきます。

 

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ぬめっとした田んぼの土の感触、真っすぐ並ぶ稲の心地よいリズム。

まだ小さなオタマジャクシ、いろんな種類のカエル、アメンボ、ヒル、

水没しかけたカメムシさん…良く耕かされた田んぼに足をとられながら

春の風と空気とお日様を感じて気持ちよい時間でした。

 

 

7時半くらいからはじめて9時には田んぼ2枚が終了。

ひと仕事を終えたら、盛大に休憩です!

この休憩がなんとも豪華なのです!

 

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かつては田植え機のような機械がなかったので、集落の人たちが

各家の田植え作業を協力して行っていたそうです。

朝早くからの作業でお腹がすくので、田植え作業の合間の休憩に

ご飯を用意して、みんなで青空のもと打ち上げをするのだそうです。

これを、大勢でする田植えで「大田植え」、休憩を時間的に

小さなお昼ご飯で「小昼(こびる)」と呼びます。

9時にはすでにビールで乾杯です。


かつてはこの集まりが当たり前だったそうですが、

今ではほとんど機械でひとりでできてしまうので、

こんなに大勢が集まって作業をすることは少ないとのこと。

私たちのために、何十年ぶりのおもてなし。本当にうれしいです。

 

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このお料理みてください。すべて山からのいただきものです。

朝早くから起きてご用意をしていただいた奥様に、心からの感謝です。

田んぼの隣でみんなで囲むご飯が美味しすぎて、

田植え前に朝ごはんをたらふく食べたのにどんどん食が進んでしまう(笑)

 

 

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山の神様の隣の陽だまりで、飛んでくる虫や畦道に咲く植物の説明、

集落の昔話など、他愛ないおしゃべりにみんなで笑って笑って笑って…

ひとりでもくもくと田んぼに向かう時間も、

稲と真剣に会話する時間も大切だけれど、やはりみんなで一緒に作業をして、

その苦労をみんなで労い、自然に感謝をすることでこそ美味しいお米ができると、

お手伝いをさせていただいた主が言っておりました。

 

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間違いない!

これだけたくさんの人の笑顔と愛情を授かったお米が美味しくないはずありません。

 

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キレイに並んで真っすぐ伸びゆく稲。

これからの成長と、どれだけの実りをつけるのかが楽しみでなりません。