自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

ヒロロ2作目

ところで、編み組細工は一体どうなっているのだ?

というような件ばかりまとめていましたが、

細々と、ヒロロ細工の次なる作品の制作にも取り組んでいました。

 

報告していたとおり、6月以降は材料採取の時期のため、

隙間時間?にコツコツと、コツコツと取り組んでいたら、

2か月近くかかってしまいました(笑)

1作目の反省を活かし、基本的に先生なしで自分たちで完成まで取り組みました。

 

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1作目になかった技を修得するため、隙間を楽しんだスカリから

デザインを工夫して、みっちりしっかり感のあるショルダーバックへ。

若干行き当たりばったりのデザインではありましたが(笑)、

ちょっとしたお出かけに連れて行きたくなるイメージにしてみました。

 

 


正直、「カタチになった」という感想です。

編んで、間違って、解いて、また編み直して…の繰り返し。

何度も何度も同じ作業を続けることで、やっとちょこっとだけ、

こういう時はこうした方がいいのかと学び続ける毎日でした。

 

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ものづくりって、手仕事って、本当にゴールがない。

マニュアルも正解もないのです。

頭でいくらプランニングして、シュミレーションしても

全然思うようにいかない。

天候だったり、体調だったり、素材のご機嫌だったり、

手の中にある素材の声に耳を傾けながら、対話を続けていくのみ。

 

 

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カサカサとした素材の生命の残り香を掌で感じながら、

強くて丈夫な縒りのかかった縄を綯うこと。

それは、未来に対する補償を与えてくれるようなものではありません。

今は何の経済価値も生み出していないし、誰のためにもなれていない。

 

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ただ、その対象に向かっていることに、とても心地良い安心感があります。

この三島町での暮らしが、「自然」の中にあって、

ものづくりを通して手の届く範囲で日々触れられるという確かさに、

なんとも言えない安心感を覚えているのです。

生かされている自然からのいただきものに、

自分の手で一目一目想いを託すことで生み出せるという確かさ。

これはもしかすると、人間としての本来的な感覚なのかもしれない。

 

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現代は、あまりにも触れられないものが多すぎる印象があります。

情報、ヒトとのつながり、世界との関係…

今まで、目に見えない不確かな不安に翻弄されていた自分が、

ものづくりを通して、手の届くものの中にたくさんの幸せと喜びと

出逢えたことは、小さくて、すごく大きな、これからの生き方へのヒント

なのかもしれません。


3ヶ月のまだまだ始まったばかりのものづくりの世界。

のんびりゆっくり、一目一目、地道に積み重ねていけるように

頑張りたいです。