自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

ライフスタイルのものづくり

 

伝統的なものづくりとは

高度で正確な手の技であり、

日本の自然が育んできた素材であり、

ものづくりに携わる人の魂であり。。。

 

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今なぜこれだけ、伝統的なものづくりが注目を集め、

その技術の継承に力を入れようとしているのかを、

一端にわずかばかり足を突っ込んでいる自分なりに少し考えてみました。

 

まず、ものづくりの対象が編み組細工でも、織りでも、染めでも、

和紙でも、漆でも、陶器でも、共通点があるように思います。

自然豊かな、日本という国土から採れた自然の素材を活かし、

智慧と叡智と美学により、暮らしをより豊かするためのものや雅な美を

「人の手から生み出している」という面が、

日本で昔から時間を掛けて受け継がれ、育まれてきたものづくりにあります。

 

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現代の、特に都心部での生活で忘れつつある、

自分たちが「自然の中で生かされている」という事実、

自然からの恩恵を、昔から守られてきているものづくりの中に、

生きものとして本質的に求めているところがあるのではないかと、

感じたりしているのです。

 

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政治も経済もITも金融もものすごい成長で国を豊かにしました。

その背景で、忙しない時間の流れに疲弊する人、情報に翻弄される人、

忙しいスピードや、機械的で人工的な流れに違和感を感じる人が

増えているような印象があります。

その社会の中で、伝統的なものづくりを通して私たちが夢見ているものは、

目の前にあって、すぐ横にあって、守られている、当たり前の「自然」という

存在を忘れずに生きていく、そんな「ライフスタイル=生き方」なのではないか

と感じるのです。

 

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自然からの恵みに、贅沢な時間を掛けて丁寧に作られたものを介して、

忙しない現代社会の流れから難しくなった、ものと時間と人との向き合い方

への敬意と憧れのようなものを求めているような気がします。

 

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伝統的なものづくりを、装飾品としての美しさとして捉える側面があり、

人の手から編み出される高度な技術として捉える側面もあり、

その背景にある、今最も手に入れることが難しい「時間」を

ふんだんに費やした、贅沢極まりない手仕事の一品へ、

懐かしい未来への可能性を夢見ているのかもしれない。

憧れのライフスタイルが、もしかしたら、

一周も二周も回って、何も変わらない深い山の中に戻ってきたのかも…。

 

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なーーーんて、ヒロロ編みながらこんなこと考えてみる。

伝統的ものづくりと言っても、私がちょびっと知っているのは

三島町の編み組細工という伝統工芸品の一部だけ。

 

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日々アップデートされていく最新情報にキャッチアップしてことは、

その変化に追いついていくために走り続けていなければいけないのですよ。

 

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今も、昔も、ずっと変わらないこと。

かたちを変えながらも、今も残るということ。

変わらないことを、変わらないかたちで、これからも守り続けていくこと。

変わらないからこその、安心感と帰巣感。

 

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刹那的なものが多い現代だからこそ、確実に実感できることが

少ない現代だからこそ、根本的な自然というものに、

畏敬の念を覚えるのかもしれない。

 

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ツールは変わっても、本質的な心の在り処を、

大切にしていきたいなぁと、思うのでした。

2020年東京オリンピックに向けて、

日本はどんな風に変化していくのでしょうね~。