自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

課題を分解してみる

課題解決の提案をするなんて大層なことはできないので、

課題について、漠然と感じていることを分解して整理してみます。

 

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ひとつは、三島町は良くも悪くも、役場が入り込み過ぎている気がします。

工人さんたちの取りまとめと、活動拠点となっている生活工芸館の運営、

工人まつりの開催主体がすべて役場となっています。

現在の編み組細工は、行政の保護のもと成り立っているという点です。

もうひとつは、その体制から、工人さんは職業としての職人さんではなく、

個人単位でそれぞれの生活の中から部分的に活動するという点です。

 

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これ難しいところです。

個人の能力を活かしたフリーランスとしての働き方が拡大し、

企業で一律の働き方をするのではなく、ひとりがいくつかの仕事を掛け持ちする

働き方となっていくと予想されます。(自分もここを目指しているところもあり)

その中で、自分の技術と能力と裁量とキャラクターを活かして

場所や時間に捉われない働き方になったとき、現在の工人さんたちの

編み組細工との関わり方は理想的なところがあります。

そういう点では、この技術と能力を持った工人さんたちを

更に生き生きと活躍するためのフィールドの確立が求められているの

かもしれません。

 

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現在の三島町の工人さんは、各自山から素材を採ってきて、

各自が覚え学び盗み鍛えた技でものづくりをしています。

機械のような均一な正確性はつまらないし、手仕事だからこその

作り手が垣間見えるような味わいがたまらないのが魅力でもあります。

 

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一方、個人が強すぎて、「三島町の編み組細工」としての一体感が

感じられにくいという印象があります。

友の会の存在はありますが、材料の共同採取や購入、生活工芸館での販売、

編み組教室への参加が目的となっており、三島町の編み組細工全体の今後に

ついて活動をしているようにはちょっと感じられません。

 

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現在の厳しい資本主義経済の中、伝統的な手仕事によるものづくりが

存続してくためには、行政が保護していく、作り手もそれに依存するではなく、

その中を戦っていけるだけの商業的なノウハウやスキルも求められるのではないか。

編み組細工を町おこしの軸として人を呼び、雇用を生み、経済活性の手段と

するためには、産地としてある程度産業化していくべきなのではないかと思います。

そのために、個人活動のみだと規模に限界があるので、

何かしらの共同体運営への発展が必要になってくるのではないかなぁ。

 

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工人の高齢化、材料の減少、市場の縮小、後継者の不足等、

同時に三島町という自治体の活性化を解決するためには、

目の前のものづくり、作品のことを考える以上に、

三島町が誇る編み組細工という全体についての基盤を整え、

強化堅牢にしていく必要があるように感じます。

これだけたくさんの工人が揃い、貴重な手仕事技術が残るということは、

町の財産であり、他地域にはない町の特異性だと思うので、

これを発信していくことに力を合わせて賛同する共同体(組合?ギルド?)を

設立し、今までの在り方を変えていくべきではないかと思います。

 

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だいぶ陳腐で勝手な発言をしております。

これについては、きっと三島町関係者さんたちの中では

散々繰り広げられた点なのだろうなぁ。

自分が今後、どう貢献できるのか、どう関与してくのか全くわかりませんが、

大好きな、無限の可能性に溢れた三島町のこれからの発展を、

願って止まないのであります。