自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

藍の生葉染め

衣 食 住

なぜ「衣」が一番初めなのだろう?

 

食べること、住むことは動物でもするけど、

着物を纏うことは人間だけの行為だから。

 

お気に入りのお着物やお洋服でお出かけすること。好きでしたね。

東京で学生生活、OL生活していたころは、ものすごいスピードで

移り行く流行に翻弄されながらも、自分なりにオシャレを楽しんでいたと思います。

 

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葛布、からむし、シナ等の自然布の勉強が続いたこともあり、

改めて自然と暮らしと、その中での「着るもの」への興味が感化されました。


5月に植えた藍の生葉染めをしました。

高さ30㎝くらいに成長していた藍を採取し、茎から葉のみをちぎり採ります。

 

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ちぎり採った葉をミキサーにかけて撹拌、ドロっとした青汁を

絞って葉のカスを濾した液が染料になります。

炭酸ナトリウムとハイドロを加えて発色させ、それぞれ思い思いのものを

染めてみました。

 

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体内に入れたものから身体ができているように、

口に入れる食べ物と同じくらい、皮膚から取り入れられるものにも

身体への影響があるようなのです。

化粧品も石鹸も日焼け止めクリームも、普段あまり気にすることなかったなぁ。

 

 

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肌に直接触れる衣。

お薬を「内服薬」として経口摂取しますが、

体「内」に入れる「服」としての「薬」という意味で、

元は服から薬を摂取していたことに始まるそうなのです。なんと。

 

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かつては葉や枝や実や虫などの自然素材を染料として

衣服の色を染めていました。

藍が床ずれ、虫よけ等のために野良着に使用されており、

キハダが胃腸に、葛が風邪に、紅花が活血、茜が止血などに使われていたように、

布や染色の材料となっていた素材は、漢方薬の材料となっているものが多いのです。

衣服からも漢方からも、自然に生えている草木から

身体によいものを取り入れるなんて、昔の人の探求心と暮らしの合理性に

感動します。なんという貴重な智慧でしょう。

 

ちょっと調べると、山形県にはこの流れを残した「漢方染め」なるものが

残っているようです。

草木染めとみるか、漢方染めとみるか、

同じ材料で、色のときめきも効用も倍になるようで、なんだかうれしいですね♪

 

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同じ染液に入れても、生地の素材や織り、時間や回数や気候によって

こんなにたくさんの色が生まれてきます。このときだけ出逢える、色。

染色は一期一会の感動と偶然の不思議がいっぱいで、とても奥深い。

数年前から趣味で絞りと染色をしていましたが、

手を伸ばせば、すぐ近くにある自然環境からこんなに楽しい実験(?)に

取り組めるなんて、なんという贅沢でしょう。

これからも、三島町の自然を存分に満喫し尽そう^^