自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

山ぶどう籠立ち上げ

先週は、材料を揃えた山ぶどうの立ち上げに入りました。

材料の幅と長さ準備が5割、立ち上げが5割といったところでしょうか。

 

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立ち上げを教えていただいたのは、以前モワダ伐採でもお世話になった

生活工芸友の会副会長、伝統工芸士の五十嵐喜良さんです。

三島町ふるさと納税返礼品の山ぶどうバッグは、

この方が結構作っていることが多いです。

喜良さんの作品は、どれもきっちりしゃっきり、

しなやかな佇まいをしている印象があります。

口数は多くありませんが、それぞれのペースと癖を尊重しつつ、

細かいコツを丁寧に気にかけてご指導くださる素敵な先生です。

 

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山ぶどうバッグに入るまでに、ほぼ同じ型と編み方のくるみバッグに

3個ほど挑戦をしてみたので、要領としてはある程度自分で進めることができました。

しかし、やはりくるみ皮より山ぶどう皮は癖があります。

くるみの皮はあまり繊維の流れを気にせず、同じ幅になるように

切りそろえても編めましたが、山ぶどうは繊維の流れに沿わないと割れてしまうため、

節やまがりに沿って幅揃えをし真っすぐに編むので、

素材同士に隙間が空かないように詰めていくのはなかなかの力作業です。

 

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腱鞘炎悪化。

もう、もう、特に朝起きると、手がむくんで指がばっきばきなのです。

毎日手が筋肉痛のような感じで、日々逞しく成長している気がする…

指先も木のタンニンが浸みこんで黒ずむし、皮膚はパキパキ割れてくるし、

なんだかどんどん職人みたいな手になっていきます。

(数個作ったくらいで職人の手、なんておこがましい。笑)

 

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でも、それでも、たまらなく夢中になれるのです。

手の限界も、トイレに行くことも、のどが渇くことも、お腹がすくことも忘れて、

やり出したらただただ完成が楽しみで楽しみで、

無心になって作り続けてしまいます。

 

 

そして、久しぶりに悔しくて泣きました(笑)

何がって、ひとつの箇所で、理想とするように編みたいところを

何度やっても同じところで同じ失敗を繰り返す自分が苛立たしいのです。

失敗理由はわかっているから、気持ちは次は気を付けようとしているのに

手の力が自分の気持ち以上に掛かってしまい、

自分の気持ちと行動が一致しないことが腹立たしくて、めちゃめちゃ悔しい。

これ、私がライフワークでやってきたいけばなの中で何度もぶつかった壁です。

こうなりたい、こうするべき、もっとできる、とイメージする自分と、

現状の自分(にある技術、能力、人間性…)との差なんだよね。

この差を感じることが、これからの成長になるはず。

結果は満足できてないけど、めげずに進めた自分エライ。

と、自分と戦うことが好きな、ストイックな私。もっと楽に生きたいわぁ…

 

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私はものづくりの(いけばなの)、こういうところが好きなのです。

未熟なところも不器用なところも足りないところも、完成作品は、

対象に向き合っているときの自分が全部凝縮した結果で、

作りながら自分の不足と真正面から向き合えて、反省や改善が見える。

作ることに向き合うたびに、もっと理想的な作品に(自分に)深めていける

ところが、終わりのない最強の楽しみなのではないかなぁと思ったりするのです。

まぁ、だからこそ、それって相当しんどくて、辛いとも感じるわけですがね(笑)

 

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改めて、これだけ時間を忘れて自分を忘れて夢中になれて、

没頭できることがあることって幸せなのではないかと思います。

リスクの怖い私は、ついつい先のことが気になってしまいますが、

大好きなものづくりに集中できる環境がある今に全力で向き合うことが、

これからの未来に繋がるのではないかと信じ、編み組細工に取り組む毎日です。

 


観察力

探求心

挑戦心

 

今のところ、私が編み組細工をやる中で感じる、ものづくりに必要なことです。

現在鋭意修業中。

 

 

物数を尽くす

 

世阿弥に倣い、材料の声を聞き、ひとつひとつの作品と向き合って、

じっくり努力を重ねていきたいと思います。