自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

一粒万倍

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10月4日 中秋の名月

日中はどんより雨でしたが、お供え物に惹かれたのか、

ぽっかりまんまるの月明りを見せてくれました。

 

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栗、クルミ、きのこ、サツマイモ、里芋、カボチャ、大豆、柿…

どこからともなく金木犀の香りがしたかと思うと、ここ数日で気温が下がり、

ついにこたつとストーブを使い始めました。

 

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長雨と日照不足で例年よりちょっと遅れていますが、

三島でも稲刈りのシーズンに入りました。

5月に田植えのお手伝いをさせていただいた田んぼで、稲刈りのお手伝い。

たわわに実った稲穂は、先日の台風の影響で倒れているところが多いです。

 

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稲刈機でギュンギュン刈っていく際、あまりにも倒れていたり

機械が入れない刈り残りを手刈りでお手伝いしていきます。

手刈りした稲の根元を昨年の乾いた稲で束ね、

束ねた根元を二つに割って、はざかけをして干します。

秋晴れの空の下、よくよく日光に当てて乾燥させてあげます。

 

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米って、田んぼって、稲作って、日本のいのちですよね。

狩猟生活から農耕生活が始まったことで、

国家が生まれて宗教が生まれて文明が生まれて文化が生まれた。

自然と調和した日本の歴史や暮らしを辿っていくと、

すべてが稲作に繋がる気がします。

食材として以上の、暮らしのリズムを司る倫理や道徳や哲学があると思うのです。

 

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今は田植えだって除草だって農薬散布だって稲刈りだって、

広ーい面積の田んぼを機械でバーっと作業しちゃうけど、

これが手作業だとそれはそれはものすごい労力です。

ちょっと昔は、田植えや稲刈り期には学校がお休みになったりして、

家族総出で、お隣近所さんで作られる「結」という単位で、

たくさんの人が協力して助け合って共同作業をするのが

田んぼでの風景だったそうです。

 

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今年から肥料を変えたおかげで実り過ぎて重いうえ、

台風の強風で地面にべったり貼りつくように倒れた稲。

腰を曲げて黙々と刈り取り束ねての作業です。

時たまうーーーーっと上向きに腰を伸ばしたときに、

目に飛び込んでくる秋空が気持ちいい♪

刈り取った稲の間から、びっくりした虫たちがぴょんぴょん飛び出します。

稲の足元から野ネズミの巣を発見(↑上記写真)

 

 

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寒かったり暑かったり、雨が多かったり少なかったり、風が強かったり

晴れたり曇ったり・・・

いのちを繋ぐための貴重な食料の米。

豊作への願いを込めて、集い、歌い、踊り、祈り、、、

その地域性を色濃く反映した伝統的なお祭りやものがたり、

芸能が生まれ、人間性を育んできたのだ。

 

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今回稲刈り中に、突然大粒の雨が降ってきました。

乾燥第一の刈ったばかりの大切な稲が濡れちゃう!

猛スピードで撤収作業をしていると、どこからともなく

稲に掛けるブルーシートを持ってきてくれたり、

重たい籾米を運んでくれたり、ぽつりぽつりと人が集まってきて、

あっという間に終了。

まわりの人もみんなお米を作っているから、突然の困った事態には

自然とみんなが、最適な動きで協力して助けてくれる。

頼まなくても、どこかで誰かが見ていて、気付いた人が助けてくれる。

自分が食べるための、自分が管理する、自分の田んぼかもしれないけど、

いざという時は、近くにいる人みんなで守る大切な田んぼなのだ。

すごいなぁ。

すてきだなぁ。

 

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共同作業の後は、一緒に作業をした者同士収獲を喜び、労うひとときです。

お手伝いしたお家でご馳走を用意してくれました。

みんなで汗をかいて作業し、みんなで美味しいものを囲み、

みんなで楽しい時間を共有する幸せ。

当たり前で、すごく大切な、自然と人と地域との繋がりいっぱいの

稲刈りでした。

 

 

だから、お米は、オイシイのだ♪♪