自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

会津の編み組工芸品展

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10月14日15日に第13回会津の編み組工芸品展が開催されました。

山ぶどう、マタタビ、ヒロロに限らず、竹やあけび、稲わら、

カラムシなども含まれ、自然素材で編まれたもの全般作品が会津各地から

集まってきていました。

 

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会津地方で編み組細工に取り組んでいる方の優秀作品を対象に賞が贈られます。

今回はアカデミー勉強の一環として、作品展の審査会に同席をさせていただきました。

審査基準はあるにしろ、てづくりで1点1点異なる「作品」を評価するって

すごく難しいな~と感じました。

 

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工芸品展に集まる作品は、どれもこれも、ものすごく丁寧で繊細で美しい

素敵な作品ばかりです。

 

そのうえで、何が受賞の決め手となるのか。

 

伝統的な技法や素材の質、機能性や耐久性等明確な審査基準があるので、

基準を網羅していることは外せないわけです。

では、次の段階として手に取られるもの、心を惹かれるものが何なのか。

ここが受賞の取っ掛かりになるようで、すごく曖昧で、

すごく大切なことを秘めているような気がするのです。

 

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すごーーーく個人的な感覚なのですが、これは素敵だ!と、

人の心を動かすのって、究極は、目に見えない部分なのではないのかなぁと、

漠然と感じたりしました。

言葉にするのって難しいのですが、素材への敬意とか、環境への感謝とか、

傾ける情熱だとか、そういったものがじんわり醸し出されて、

相手の心に届いていくのかもしれない、と。

 

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何が素敵で、本物で、良くて、優れているのかは受け手次第で基準はありません。

受け手が「いいな」「好きだな」「欲しいな」「大切だな」と

感じたことに「価値」が生まれる。

だからこそ、正解はないし、その価値の正体は千差万別なのであります。

自分の人生の一時を掛けた分身のような作品に、どこかで誰かひとりでも

価値を感じてくれるならば、そんなに尊いことってないのではないかと思うのです。

 

f:id:seikatsukougeiacademy:20171023220931j:plain ものづくり体験コーナー


何が言いたいかというと、受賞云々というより、

一番すごいことって、作品を通してどこかの受け手が喜んでくれると

いう事実であって、それは、その作り手への最高の賞だと思うのです。

だとしたら、作っている本人が楽しくて、作ることを含めての毎日を

ウキウキワクワク幸せを感じているかどうかが、

作り手と受け手の幸せ交換なのではないかなぁと、

作品や、たくさんの工人さんたちに接しながら感じました。

 

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キレイゴト、かな?

やっぱりたくさんの人に認められたという受賞はすごいし、

伝統工芸士という資格だってすごいことだし、

たくさんの作品(商品?)が売れる工人さんはすごい。

たくさんの「価値」を生んで、世の中を幸せにすることってすごい。

 

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私が担当していた、同時開催のものづくり再考展。

編み組細工以外の手作り作品ブースが賑わっていました♪

 


現代って経済的な価値が一番わかりやすくて注目されやすいような

気がしますが、たくさんの人もの情報で溢れかえって確かなものが

分かりづらくなっているからこそ、見えないところまでを感じる感性

(超能力?笑)が、敏感になる人が増えているような気がします。

 

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伝統工芸士によるマタタビ細工実演コーナー


私もどこかの誰かの心をときめかす、いつかそんな工人に、人間に、

なりたいなぁ。