自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

マタタビ笊ヒゴ作り

先日採取してきたマタタビを使い、笊づくりが始まりました。

今回カリキュラムで挑戦するのは、そば笊、四ツ目笊、米とぎ笊です。

 

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教えていただくのは、伝統工芸士 目黒政榮さん、五十嵐光栄さん。

おふたりは同じ集落で、同じマタタビ細工の伝統工芸士ということもあり、

一緒に行動をすることが多く、いつもニコイチでいるような印象があります。

 

このおふたり、大好き!

キャラは全然違いますが、おふたり(恐れ多くも)ともとても、とても

愛らしいのです!!

 

 

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目黒政榮さん

 

NHK BSプレミアム「イッピン」で紹介されたこともあり、

ファンが多い伝統工芸士さんです。

寡黙で口数が少なく、黙々と、黙々と作品と向き合うザ・ジェントルマンです。

クールな中に、言葉では語られない優しさに包まれた最強のイケメン。

 

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 五十嵐光栄さん

いつも光栄時間が流れていて、光栄ワールドが広がっていて、

光栄ペースで歩んでいる、光栄さんにしか生み出せない空気とリズムと作品。

こんなに相手を穏やかに、笑顔に、緩めることができる人は、

貴重なのではないかなぁ。


またまた偉大な方々からご指導をいただき、材料作りに取り組みました。

マタタビは他の編み組細工と異なり、蔓に水が上がった新鮮な状態でないと

皮を剥いて削っていくことができないため、採取してきたら

すぐにヒゴの制作を始めます。

 

 

まずは茶色と緑色の外皮を削り落としていきます。

 

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先生の剥いだ皮。

 

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私が剥いだ皮。


あれ?削りかすの様子が、、全然違う(笑)

そうなのです、まず外皮を一枚で剥けない。

刃の当て方、力の加減により、残した皮には傷が付いちゃうし、

一枚で削れないから何度も刃を当ててボロボロボロボロ無駄な削りかす

ばかりが山のようになりました。。。

 

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あ、なんだか猫を狂わすマタタビフェロモンみたいなものを感じる。

青臭い植物の香りの中に、なんと表現すればいいのか、独特な刺激的な

匂いが漂ってきます。

これに酔わされる感じ、なんだかわかるような気がする。。

削りかすを乾かして、猫ちゃんの遊び道具のボールを作ったりしています。

これは色々猫グッズとして遊べそうだぞ♪

三島町の人は、この削ったマタタビの香りが漂い始めると、

冬と雪の到来を感じるそうです。

みんながマタタビ細工を始める、シーズン到来の香りなのですね~。

 

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外皮を剥くと、白い肌が姿を現します。

その状態の蔓に、十字の割き機を押し当てて四等分に割きます。

コツは、常に蔓の中心に当てて、蔓を支える手で少しずつ押しながら割くと

均等に割くことができます。この作業がキレイにできないとヒゴの

幅がバラバラになってしまいます。

これがなかなか難しい。割り機が真っすぐ進められないのです。

 

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4つに割いたマタタビを、ナイフで削りながら厚さを揃えていきます。

表皮の内側に着いたわたの部分を落とし、

ヒゴ厚さ0.5㎜ないくらいまで均等な厚さに削ります。

ヒゴに刃を当てて、1m~2mの長いマタタビを左手で勢いよく引いていく作業で

左手がおかしくなる…これにて腱鞘炎悪化(笑)

 

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こんなに薄くていいんだ?!というくらい薄くした方が、

軽くてしなやかで編みやすいです。

 

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厚さを揃えたら、今度は全部のヒゴを同じ幅に揃えていきます。

作る籠によって、2㎜~6㎜くらいまでのサイズがあり、

今回はそば笊から始めるので、4㎜に合わせていらない部分を落としていきました。

 

ふ~~~。。。

そば笊一枚作るために、長短合わせて大体45本ほどのヒゴを用意しました。

山ぶどうやクルミと同じく、材料用意で全体の7割。

工人さんたちの多くは、今の時期に山からマタタビを採取し、

一気にまとめてヒゴ制作をして、雪に閉ざされるこれからの時期に

集中して笊作りに取り組みます。

(そのため、人気の米研ぎ笊などを求めて生活工芸館にいらっしゃる方は、

雪が深い時期に商品が増えるこれからのご来館をおススメします。)

 

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作業途中のお弁当。みんなで車座になって作業し、一緒にお昼を囲みながら

おしゃべりするのも楽しいひととき。

 

さて、材料がなんとかできたら、いよいよ笊を編み始めます。

幸せをいっぱい掬える、ステキな笊を作るぞーーーー!