自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

卒業制作に向けて


2017年に山ぶどう、マタタビ、ヒロロと一通り編み組細工の

基本的な作り方を習い、1月以降3月末の終了までは

アカデミー生それぞれが自由に卒業制作に取り掛かります。

基本的な作り方・・・大丈夫かしら・・・(笑)

 

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冬休みに、そのアイデアを探しに、そもそも伝統工芸品の価値とは何か、

歴史や変遷から浮き上がる課題、世界との関係、これからの可能性、

また奥会津編み組細工を改めて見直したり着想を得たり視点を転換させたいと思い、

ヒントを求めて図書館を漁ったり、いくつか施設やお店を回って来たりしました。

 

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三島町にいると、特定分野については(山とか自然とかものづくりとか)

濃厚で強烈で貴重で刺激的なリアル情報がバンバン飛び込んで?起こって?

くる一方、個人的に少し物足りなさを感じるものの内に、

書籍だったり美術品、芸術品、音楽などがあります。

 

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好奇心を栄養源に生きているような私は(笑)、興味の対象が特定すると

まず図書館で関連すると思われる資料を幅広く集めて調べまくります。

有益な情報を探すには、書籍数の多い図書館はすっごく便利。

限られた中から宝物を見つけるのも楽しいし、

欲しいときに欲しい情報が素早く手に入る便利さも大事。わがままだねww

 

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引き出しの中に詰め込んだ雑多な情報や経験が、いつどんな出逢いで

新しい何かに繋がることを楽しみに、時には太刀打ちできないような内容でも、

とりあえずはぶつかってみる。

知識も経験も、食わず嫌いは損なのです。

知らないことがあるって、最高に永遠に楽しみが尽きないなぁ♪

ということで、人生初の熊肉鍋をいただいてきました。

 

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まぁいいや。

冬休み中に行って勉強になった展示会とかをまとめがてら紹介します。

 


塩とたばこの博物館

和モダンの世界 近代の輸出工芸

 

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いつの間にやら渋谷からスカイツリーのおひざ元に移動していました。

幕末~昭和に外国に輸出されていた工藝品を中心に。

制作時間や金額に糸目をつけない贅沢豪華絢爛なものが多かったです。

初めから輸出目的に作られているので、やはりどこか当時の日本の

建築様式や色彩装飾感覚からは外れているようですが、

使われている技術の高さは、職人さんの誇りを感じるものでした。

 


東京近代美術館工芸館

日本の工芸 ー自然を愛でるー

 

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近現代~の、伝統工芸の技法を駆使した「美術品」という

位置づけの作品が多かった印象です。

緻密で精巧で独創的で、作家と職人を介在させた意匠はアートであり、

日用的に使用された工芸とはちょっと別ものですね。

 


東京ミッドタウン DesignHub

ークラフトNEXTー第57回日本クラフト展

 

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工芸の次なる可能性を模索し、挑戦する作品展でした。

受賞している作品には学生のものも多く、「実用性」から

「暮らしを楽しむ」という価値観への移行を感じました。

アートなのか、日用品なのか、主張なのか、技術なのか、機能なのか、

デザインなのか、日本が誇る「伝統」は、どこに向かうのでしょう。

 


伝統工芸 青山スクエア

 

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会津編み組細工も登録している伝統工芸品産業振興協会指定の、

全国の伝統工芸の作品が展示販売しています。

日本中の一流の伝統工芸品が手に取って見れるので、とっても勉強になります。

以前勤めていた会社が近かったので、会社帰りに美術館のごとく

通っていました。ボーナス入ると、お気に入りの一品をここでご褒美に

買うのが楽しみだったなぁ。

 

 

銀座たくみ

f:id:seikatsukougeiacademy:20180117222825j:plain フフフ どこかで見覚えのあるもの見つけた♪


ココも好きで度々通っていました。

伝統工芸青山スクエアよりも、もう少し日常生活で活用するような

「民藝」を、国内外色々なところのものが集めてあります。

「伝統工芸」の緻密さや気高さのようなものではない、語りかけるような

武骨さや愛嬌のある手仕事の作品は、どれも愛着がわくのです。

やっぱり、奥会津編み組細工はこっち寄りの方が魅力が高まるような気がします。



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各施設をはしごしながら、都内を結構色々「歩いた」のです。

まずびっくりしたのが、外国人観光客の多さ。

インバウンドがすごいのは、三島町にいても、只見線の写真を撮りに来る

台湾やタイの方々をみて感じていましたが、東京を歩くと時間と場所によっては

半分以上が外国の方だったりするのです。国籍年齢様々。

 

f:id:seikatsukougeiacademy:20180117223049j:plain 都内はすでに梅が綻びかけてました~。


三島町に来るちょっと前までは、中国人だらけだったような印象でしたが、

もはや国籍年齢はさらに多様化していました。

三が日過ぎた皇居なんて、欧米系の人しかいない。。

思っている以上に、外国人観光客は国内に影響があるようですな。

オリンピックに向けて、どうなっていくのでしょう。

 

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そして、会社勤めの友人の話しを聞くところ、世間は景気がいいようです。

株価や企業業績の数字を見る限りかと思いきや、

働き方改革や女性活躍の動きもあり、企業での働き方にも

大きな変革期が起こっている様子。

山の中にいるとこういったマーケット感覚やビジネス感覚が、

どこか違う次元の話に聞こえたりするのです。なんだか不思議。。

 

f:id:seikatsukougeiacademy:20180117225038j:plain 浅岐から出る唯一の公共交通手段の町営バス

 

若者は三島町から都心部へ出て行ってしまいます。

みんな何を求めて都心へ行くのだろう?

学ぶ場所、働く場所、確かに情報や体験の機会、多様な価値観や個性との

出逢いは都会には多いと思います。

若いときに、楽しいこと辛いこと厳しいことの経験をすることで、

たくさんの自分と出逢え、大きく成長できるはずです。

 

今回の帰省で一番感じた都会の魅力は、世界と繋がって

膨大な人と物と情報が圧倒的なスピードで交差する「感覚」でした。

 

 

これからの編み組細工のあり方、三島町のあり方を検討していくに

あたっても、すでに編み組細工も三島町は全方向に扉が開かれていて、

日本各地の経済活動や文化活動と繋がっているし、世界の文脈とも連動している

ということを感じて、今後の展開を探っていかねばならぬ時に来ている

ような気がしました。

 

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さて、そんなことを踏まえつつ、3月のアカデミー終了に向けて、

これからの未来に繋がる、懐かしくて新しい作品を生み出せるよう

頑張りたいと思います!!