自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

編み組いろいろ

 

アカデミーでは、奥会津編み組細工の伝統工芸品を中心に基礎を習っています。

昨年から、お休みの日や気晴らしに、ちょっと脱線して、

編み組細工技術を応用して色々と小物作りに挑戦したりしたので

ご紹介してみます♪

 

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アカソをベースに、下からからむしモワダミョウガ

白い繊維を織り込んで、自然素材編みのポーチにしてみました。

日々表情を変える、野生的で雄大な只見川の流れをイメージして。

 

 

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市松編みで山ぶどうのお弁当箱。

春になったらおにぎり入れてピクニックに行くの!

もうウキウキが止まらなないね♪

 

 

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なんとか出来上がった山ぶどうのお財布。

これ結構大変でした(笑)

「初めての市松編みを、こんなに細い(5㎜)ヒゴでやろうなんて、

編み組なめんな」と、教えてくださいと飛び込んだ工人さんに怒られましたww

それでも、完成まで面倒見てくれるのが三島の工人さん。

優しくて厳しくて、大好き。

 

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蔵の奥に積み重なってた年代物の稲わらで作った鍋敷き。

荒々しくても、コロンとした円型が可愛い。

アカデミー宅で毎晩囲む冬鍋で大活躍だね!

 

 

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モワダで編んだ野点セットケース(会津木綿巾着)。

お道具をひとまとめにして携帯するための袋をどう作ろうか、

何年か模索してましたが、ヒロロと出逢ってついにこうなりました。

はじめてのヒロロ細工円型作品。

横浜でしばらく習っていた陶芸で作った茶碗と、古着物を解いて作った棗ケース、

工芸館木工室にて会津桐で作った茶筅ケースの、全部手作りセット。

 

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コキアを束ねて作ったミニ箒。

編み組?だけど、根元をキュッと縛って束ねるだけで、

なんだかインテリアに素敵♪

(箒として使うとタネ?がボロボロ落ちて余計汚れるので、飾りにww)

 

 

 

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この間会津坂下町に買い出しに行ったとき、100円店

(ヒャッキンのことをここら辺ではヒャクエンミセと言う)に行きました。

私ヒャクエンミセ大好きです。

ものづくりしていると、アイデアと材料の宝庫。

どれも「たった」100円だし。生活に必要なものは、大体は、ある。

と言うか、なんでも、ある。

ヒャクエンミセがあれば、わざわざあんなに苦労して山の中に入って

材料採ったり、腱鞘炎になるくらい力を込めて頭を悩ませて複雑で繊細な

編みにこだわることもない。

ひとつのものを作るのに数週間とか数か月とか、大切な人生の貴重な一時を

費やすこともなく、「もっと」欲しいものを手に入れるための効率的な

時間の活用に投資できるかもしれない。

似たような用途が、100円で十分に満たされるものが溢れている。

しかも清潔で、機能的で、デザインも優れている。

気軽に使える分、買い替えだって量を揃えることだって容易だし。

これはヒャッキンに限らず、食べ物だって洋服だって家だって薬だって、

現代社会のあらゆる物質的なものに共通している事実だと思います。

 

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そうなのです。

ものに求める用途としての「目的」だけに目を向けると、私の暮らしは

ヒャクエンミセ(その他のお店)でお金と交換で(ほぼ)すべては満たされるます。

なぜ今自分は、お金で購入するという選択ではなく、

こんなにもお店のない山奥で、面倒で非効率な選択をして、

暮らしを、ものを作るということをしているのだろう・・・

 

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ヒャクエンミセにある商品の起源を辿ると、プラスチックにゴムに

セラミックがない時代に、生活の用からアイデアが生まれて、

身の回りの自然の中から素材を見つけて生まれてきたあれこれ。

容器も箱もお皿も布も、昔むかーしは全部自然の素材で作り始めたものだった。

明日生きることに必死で、少しでも快適に過ごすために、

先人たちが試行錯誤を繰り返して創り出してきたあれこれ。

 

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暮らしに必要なものは、便利にするものは、ほぼ困らない程度は

いつでも誰でも手に入ることが「当たり前」になったからこそ、

今目の前の一時一時を、より充実した、より満足感のある、より幸せな

瞬間に彩ることが、これから求められる価値、なんだと私は思うのです。

そこには、デザイン性や機能性はもちろんのこと、(急に拡大しますが)

現代社会での意義、社会課題への貢献、作り手と使い手の繋がり、

「愛」を抱くようなメッセージのようなものに対して求める意識が

芽生え、値段がついて、価値の交換が生まれてくるはずです。

では、その無限の魅力を秘めた潜在的な価値をどうやって届けるか。

ココが、これからの奥会津編み組細工の大きな課題なのだと思うのです。

 

 

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「自分の手で」「暮らしに必要なものが創り出せる」こと。

なんて贅沢で、なんて豊かで、なんて楽しいんだろう。

・・・幸せだなぁ^^