自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

小正月行事

東京でも雪が降ったようですね。

ふっ・・・あれくらいの雪であんなに大げさに慌てるなんてね。

と、ここら辺の人はTVを観て鼻で笑っちゃっていたりするのですよ(笑)

自分もそんな一員になりかけたこの頃。

 

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今年最強の寒波(2018年になってから何度か聞いたような気がする?)により、

昨日の夜くらいからもっさもっさもっさもっさ雪が降っておりますよ~。

朝5時起きで雪かたしがんばって、ちょっとお出かけしようとしたら

只見線が大雪で動けなくなって止まった・・・

 

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さて、もう1月も後半ですが、サイノカミに続き、

三島町小正月行事を記録のためいくつかまとめておきます。

どれもとても興味深いのですよ。

 

 

初田植え

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サイノカミが行われた1月15日の早朝。

川合集落の森田家で代々行われている初田植えがありました。

雪が深く積もる田んぼの真ん中で、今年の吉方(南南東)に向かって

米殻を蒔き、その上に豆殻と稲わらと松を12本植えていきます。

今年の畑、田んぼ、山の豊作を祈願しての儀式です。

 

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この日一番寒さの底だったマイナス10℃以下の朝8時、

防寒着は着ないで田植えをする作業着の格好でのこの一時。

とても神聖で、たまらなく寒そうでもありました。(笑)

 


団子さし

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小正月にミズの木(いけばなの花材で使うサンゴ水木だと思う)に、

5色に色づけした真ん丸のお団子を挿して飾ります。

今は食紅で色付けしますが、昔は白い粉団子と真っ黒のそば団子の2色

だったそうです。

他にも、鮮やかな色合いの小判、米俵、たい、大黒様、恵比寿様を模った

ふなせんべいが吊るしてあります。

よく見ると、お団子の素材で野菜や果物を作って挿しているお宅も。

 

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五穀豊穣や家内安全を願って作るそうです。

この団子さしは、「20日の風に当てるな」と言われており、

19日中か遅くても20日の朝早くにはどの家でもしまうようです。

なぜ20日なのかは、誰に聞いても明確な説明と出逢えませんでした(笑)

ずーーーーっとそう言われていている、そう言うものらしいです。

 


道具の年とり

 

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小正月には、日ごろの暮らしでお世話になっている「道具」の年取りがあります。

生活を支えた農具や金具への感謝とねぎらいのため、お神酒やお団子、

ご馳走と共に座敷に並べます。

背後には掛け軸を5本掛けるというお話も聞きました。

以前紹介させていただいた五十嵐文吾さんのお宅にお邪魔させていただきました。

息子さんが大工さんだったこともあり、お供えしてある道具は

かつて使っていたという見たこともないような大きなノコギリだったり、

斧鉈鉋切り出しなど、伝統工芸士文吾さんがものづくりで使用する

くじりやおっつめ棒なんかもありました。

 

いいなぁ。なんだこの文化。

「道具」って、なんだか自分が主体で「使うもの」と言うイメージが

あるものですが、道具がなければ、むしろ自分だけでは何も創り出せなかったり

する部分が多いにある。

自分を生かしてくれている、道具に対しての感謝の儀式。

 

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まだまだ今と比べて生きることが容易でなかった時代に、貴重な農具や金具で

家族を守って支えてきたご先祖様。

当時から大切に大切に受け継がれ、今でも大切に使われている道具が、

ヒトより長い寿命でずっとずっと働き続けて、現在の目の前の暮らしに

繋げてきてくれたのかもしれない。

普段自分の暮らしが快適になるための要素のひとつである、

身の回りのあらゆるものへの感謝や尊び、私も日々忘れないで大切にしていこう。

と、気づきを与えてくれる素敵な行事でした。

 

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三島町での新年は、お正月行事目白押しでなんだか慌ただしかったな。

これから節分に向けてどんどん雪が深くなる三島町を満喫します♪