自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

桐のカリンバ作り

 

地平線へと沈んでいく真っ赤な大きな太陽

遠くに群れをなして悠然と行き交う象やキリンの姿

じりじりと肌を焼く陽射しと頬を過る乾いた熱風

 

目を閉じて耳を傾けると、まるでここは広大に続くアフリカのサバンナ・・・

 

 

 

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そんなはずはなく、22日の夜から降って降って降って降り続いた雪により、

寒晒しが絶好調です。

できあがったマタタビ笊は、雪の軒下に2週間ほど干しておくことで、

乾燥して引き締まるので、目が詰まってカビも生えにくくなるのです。

 

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最近冷蔵庫開けると、あれ、壊れてる?といつも不安になります。

室内はたぶんいつも氷点下(笑)

ストーブの室内温度って0℃以下の表示ってないのかしら。

だっていつも0℃だし。

 

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先日は倒木の影響で朝6時前から浅岐・間方集落は停電しました。

(10時ごろ復旧)

例年のことらしく、ご近所のみなさまは慣れたものです。

ペットボトルにお湯を入れたり、反射板ストーブを出してきたり、

自家発電機を用意したり、豪雪地帯での暮らしノウハウが色々勉強できました。

いやぁ、本当に三島暮らしの何から何まで体験できるなぁ。

 

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一昨年の停電では復旧まで4日かかり、ここら辺の方はその間電気なしで

普通に生活していたそうです。まじ?

でもよく考えると、昔は暖や明かりをとるのも囲炉裏で、

料理やお風呂も薪で、室内温度の方が冷蔵庫より低いし、

実はほんのちょっと前までは、電気ない生活だったのですよね。

電灯、スマホ、パソコン、こたつも暖房もお風呂もトイレも、

ないと仕事も生活も成り立たない現代。

もしかしたら停電生活で、究極のサバイバルスキルを学ぶ機会かもしれません。

(不謹慎でごめんなさい)

 

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さて、そんな極寒豪雪の地にて、アフリカの民族楽器カリンバを作りました。

木ざる作りに続く、ものづくり特別講習の第2段。

木に取り付けた鉄の棒を指で弾いて音を出す、

親指ピアノとかハンドオルゴールと呼ばれているものです。

ポワンポワンと甘くて優しい、とても癒される音を奏でます。

アフリカの数千部族が、それぞれ竹や木などで作っている民族楽器で、

正式には形も材料も音階も決まりはなく、信仰や宗教や風俗によって

それぞれの形状をしている楽器なのだそうです。

それをアフリカを植民地化していたイギリスの会社が、

一定の統一規格?デザイン?で商品化したものが現在一般に知られている

カリンバなのだそうです。

 

 

今回講師をしていただいたのは、先日刃物の研ぎ方を教えていただいた

生活工芸館の木工指導員で、東京の楽器作り学校の先生をされていた

道田昌吾さんです。

有名ミュージシャンのギター等も作っていて、現在は会津桐を使った

ウクレレ等を中心に創作活動をされています。

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楽器のベースとなる箱部分は栃と杉で、鉄棒を設置する部分に桐を使用します。

木の木目は、年輪の間隔が密になるほど低音となるそうです。

カリンバは中心が「ド」で、左右交互に音階が広がっていくので

木目の向きはあまり関係ないそうですが、ギター等では重要なポイントです。

また、音の流れは木の水の流れと比例するので、地面から水を吸い上げる

勢いが強い根元の方ほど、音の反応よいとのこと。

高品質(高価格)のバイオリンなどは、大きな樹の根元60㎝くらいの材しか

使用しないそうです。

 

 

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桐に糸鋸で、音を放出するサウンドホールを開けていきます。

サウンドホールは音質を調整するもので、穴が小さいほど低音になります。

(穴の表面積が同じなら、穴の数は多い方が音が安定する)

サウンドホールを小さめに作って手で押さえて弾くと、

音がわおんわぉんゎぉんってビブラートが掛かったりの細工もできます!

 

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サウンドホールを開けた桐材をベースの箱に接着し、

鍵盤?となる鉄棒を設置していきます。

今回この鉄棒は手作りカリンバキットで購入したものです。

これがひと苦労。

わたくし苦手な科目が音楽と体育で、音程とかリズムとかいうようなものが

一切わからないのです。無能音感。

どれが「ド」なのかも全然わかんない。

 

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調律機をつけて、弾いては鉄棒の長さをミリ単位で調整していきます。

金槌でちょっと叩くと音がズレる。

ほんの、ほんの少しの絶妙な調整がすんごい難しいーーーー。

耳で聞いても高いのか低いのかもわからないわたくしですが、

先生は調律機なしで耳だけでほぼ正確に音階を合わせてしまいました。

なんてこったい。これがプロですね。

 

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もしかしたらはじめて所有するのマイ楽器。しかも手作り♪

(小学生の時のリコーダーと鍵盤ハーモニカ以来?)

楽譜が読めないからなんにも曲は弾けないんだけど、

せっかくこんなに贅沢に雪ごもりできるのだから、

ちょっと練習して、アフリカの温かい音色でこの雪を溶かしてみようかな~♪