自然と暮らしとものづくり

福島県奥会津三島町2017年度第1期生活工芸アカデミーの日々を綴ります

高清水の伝統行事

 

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膨らみ始めた桜の蕾を発見♪

雪国にも、確実に春が近づいております^^

ダウンコートを脱ぎたくなるような春日和の本日、

高清水集落で昔むかーしから続く伝統行事を見学に行ってきました。

 

 

ひな祭りを終えた3月4日、無病息災を願い、

手作りの紙雛を川に流す無形民俗文化財指定「雛流し」が行われます。

 

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3月2日の宵節供に、各家庭の女子が家の女性の数だけ紙雛を作ります。

キレイな千代紙で包まれた、日本髪のお雛様。

ご家庭によって色とりどりの装飾が施されています。

かつては貧しさもあり、ひな壇や雛人形などがなく、代わりに髷の種類、

帯やかんざしなど、家々で少しずつ装飾が異なる個性ある紙雛が作られた

という背景があるようです。

 

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なかなか複雑な作りだな。。特に頭。

この作り方は高清水で伝承されているようで、

作り方を知っている人は限られているようです。

紙雛は3日の節供菱餅を添えてひな人形と共に床の間に飾り、

家によっては赤飯なども供えたりします。

 

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高清水集落には、中学2年生の男の子がひとりいます。

彼が木箱を持って各家庭を回り、紙雛を集めていきます。

 

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集めた紙雛は、三島町を流れる只見川に流されます。

 

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青空が広がり、春を感じる暖かい休日午後、

50体程の紙雛たちがぷかぷか、ゆるゆると只見川を下っていきました。

 

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今年も健康で、平和な一年でありますよう。

 

 

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また、少し前になりますが、2月7日夜高清水で大きな数珠を持って

各家庭を回る「百万遍」が行われました。

これも集落の子供が行う習慣なのですが、この日上記の彼が当日発熱で

急遽やる人がいなくなってしまいました。

区長さんを中心に集落の有志が集まり決行することとなり、

なんと見学に行った私もちゃっかり参加させていただいちゃいました。

 

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15件前後の家を訪ね、玄関先で家の方々を含めたみんなで大きな数珠を

「なんまいだ、なんまいだ」と唱えながら3回まわします。

江戸時代以前から受け継がれる木でできた数珠は、途中に3つ大きな数珠があり、

自分のところにその部分が来た時には、持ち上げて頭や身体に付けます。

この数珠には、魔除け、厄除け、疫病除けの意味があり、

数鎮魂・追善・豊穣・除災等の思いが込められているようです。

 

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これが、なかなかすごいスピードで回すのですww

もたもたしているとすぐ数珠が自分のところで渋滞してしまう。

これだけの回数をやらせていただいたので、かなりご利益ありそうだな。

 

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今回は大人一同でまわりましたが、各家庭で来てくれた子供への御礼に、

お菓子やちょっとしたお小遣いを用意しておりました。

夏に山車曳いて、休憩所でもらえるおやつみたいの感覚かな。

 

三島町内でもご縁がないとなかなか訪問する機会が限られ、

未知だった高清水集落の各家庭(の玄関先)にお邪魔させていただき、

集落の雰囲気や温かい人柄など、新しい三島町に触れ合う機会となりました。